2004.11.13

長い長いシリーズの話。

ごく個人的には、物語とくにファンタジーは終わりかたが肝心だと思っているので、話が終わらずどんどん繋がっていく超長編にはいささか苦手意識があるのだ。だって未完成のものを評価しろったって、それはムリというもんですし。
しかしファンタジーというからには読んでおかねば気が済まないところがあるのである。
で、溜まっていた〈時の車輪〉に手を着けたと友人のとら君が言うので、どこまで読んだっけと拙宅の書庫を漁ってみる。
うぬ、26巻までしかない。あと飛んで32巻。いや飛んでるのはしばらく買いそびれてて、リサイクル書店で目に付いたの全部買ったからなんですよ(汗。
Books@niftyで〈時の車輪〉を検索すると既刊58冊という。今んとこ取り寄せできないのが3冊、最新刊は先月出た別巻2冊。
いやはや、半分も読んでませんでした。読みだせばすぐなんだけど、二十何冊かを新刊で一気買いするのは流石にキビシイので、図書館に問い合わせてみるとしますかね(汗。市内の図書館で1館だけ、ハヤカワ文庫買ってるところがあるんで。

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2004.09.28

『ある愛書狂の告白』

ある愛書狂の告白・イメージジョン・バクスター/笙玲子訳
シリーズ愛書・探書・蔵書/晶文社
2940円 ISBN:4794926626
bk1 Amazon 楽天ブックス

本のコレクターの自伝なのはタイトルどおり。
オーストラリア生まれで15才で学校を辞めて鉄道員になりSF小説が雑誌に売れたりするけれど、母国の状況に絶望して移住、映画関係とかの編集者、そしてインタビューして評伝を書いたりするインタビューアーから大学で教えたり、かと思うと一目惚れした女性をおいかけてフランス語話せないのにパリ移住するような人の、コレクションの話なんす。
ちなみにこの流転を通じて、SFファンのミステリ好きなのはずっと変わらず、集めるのも手写石版印刷手彩色革装天金的稀覯本でなく、ミステリやSFの雑誌ハードカバーペーパーバックで、往々にしてボロボロだったり。
いやまあ、ごくあたりまえのリサイクル本屋の100円棚から、我こそは掘り出し物を見つけてやるぜと思ったことがある人なら、この本は面白いと思うわけで。
しかも癖があるどころではないブックハンター、作家、コレクター、映画人たちが、実に魅力的に描かれている。おおむね話は時系列順に進むのだが、回想録だし小説のように筋立てがあるわけではないので、さて読みましょうかと向かい合う姿勢は必要かもだが。
あと、フォレスト・アッカーマンをはじめとするSFコレクター、作家、編集者がぞろぞろ出てきます。そっち系に興味があれば、中盤まで耐えて読み進むべし。

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