2005.01.19

シャーロット・マクラウド死す。

シャーロット・マクラウドが14日、アメリカの老人医療施設で亡くなった。82歳だった。死因などは不明。
ソースは毎日新聞(17日付社会)。
最初はゴシック調だったセーラとマックスのシリーズ、片田舎の農業大学を舞台にしたシャンディ教授シリーズ、アリサ・クレイグ名義のマドック&ジェネットシリーズなど、とにかくたくさんあったように思うのだが。長いシリーズはどれもおしどり探偵コメディで、大いなるマンネリの面白さだっただけに、今から特に勧めるかは……う~ん、て感じだな。個人的には忘れられないんだけど。
ほんと、心よりご冥福をお祈りします。

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2004.12.17

『ミステリーズ!extra November2004』

ミステリーズ!extra 200411
(A5判)/東京創元社 2004年11月
1260円 ISBN:4488023819
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めでたく隔月刊となったミステリ雑誌「ミステリーズ!」の増刊号で、新人発掘を目的としたレーベル〈ミステリ・フロンティア〉から育ってきた、あるいはこれから世に出る作家の特集号です。

なんで買ったかってぇと、新刊チェックでひっかかった著者名が友人で。その話をさらに別の友人にしたら「面白かったよ」と、それだけなんですが。
いやその。「二キロじゃ足りない」は面白かったす。部室にたむろして絶版本借りたり読みふけったり屁理屈こねたりな体験のある人間にとっては非常にリアルな世界で(汗。ネットに多少とも深入りしてれば、何が二キロじゃ足りないのか分かった時点で、なるほどと思えるし。わからない人もいるというのがこれまさにデジタルデバイドか、と妙な感心をしてみたり。<そのときちょうど『ネット王子とケータイ姫』を読み終わったばかり。
インタビューはまあ、ふだん読んでないジャンルなのでピンと来ませんでしたが。
でもアンソロジーと考えても、「霜降」や「吉次のR69」とか、○△×でいうなら自分的に○プラスと思うのもありで、最終的に打率7割は悪くないです。うむ賞ものは図書館で探してみるか。

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2004.11.13

『PARTNER 2』(20041110)

PARTNER 2柏枝真郷
C・novels fantasia/中央公論新社 2004年9月
945円 ISBN:4125008698
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著者名で検索すると分かるようにボーイズラブ系だと大ベテランな作家さん。しかしこの本はそっち系じゃないです。男女コンビの刑事物、ただしニューヨーク。自分的にが結構イケたので買い。

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2004.10.24

『傷痕 老犬シリーズ 1』

傷痕北方 謙三
集英社文庫/集英社 1992年9月
580円 ISBN:4-08-749847-6
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久々にキタカタ。老犬といわれる高樹刑事の、その少年時代。
焼け跡闇市な世界で、浮浪児を収容する施設からふたりして逃げ出した良文と幸太は、自分たちの力で生き抜こうとする。だまされまい、何者も信じまいとするのだが、だまされる時はだまされる。
ただ刹那の情だけが、救いのように、うたかたの光のように、差し入るばかり。
幸太はこのあと、どうしたのだろう。また続きを探しにいくか。

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2004.10.18

建築探偵の話になり。

正確には出かけたときの茶飲み話(笑)を思い出していたら〈建築探偵〉シリーズあるよ、という話になったのを思い出して、積み上げた山とか本棚部屋をざっと見たら、最終巻まで買っていたのを発見しました<今頃。
番外編は目に入ってなかったのと、講談社のサイトで説明見たら覚えがあるけど見つからないのと、タイトルすら記憶にないのと(汗、中抜けはありました。
『未明の家』が好きで、気に掛かっていたシリーズだけに。
本編の明確な中抜け『仮面の島』を探したくなるのが人情というものである(汗。しかしまあ、まず図書館だ自分。

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〈建築探偵桜井京介の事件簿〉発掘おぼえがき。

〈建築探偵桜井京介の事件簿〉 11+外伝3
 篠田真由美  講談社ノベルズ/講談社

備考:『美貌の帳』までは講談社文庫化(2004年9月)。

パラ見たところ追い掛けで買った巻には5刷に至るもあり、シリーズ作品は版元サイトでもほぼ品切れ無し。
探偵からして自明であるが(笑、リサイクル書店にはほとんど出回らないところも女性に人気のシリーズの特徴である。

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2004.10.10

『不安な童話』

『不安な童話』不安な童話恩田陸
祥伝社文庫/祥伝社 1999年4月刊
580円 ISBN:4396326777
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25年前にはカルト的な人気を誇っていたという、名も知らない女流画家の回顧展に行ったとき、主人公に幻視が訪れる。鋭いハサミに首の血管が破られて、死が、訪れる。
主催者こと画家の息子は問いかける。「生まれ変わりを信じますか?」

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2004.10.07

『砂漠の風に吹かれて』(20041004)

砂漠の風に吹かれてベティ・ウェブ/上條ひろみ訳
二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション/扶桑社 2004年10月
950円 ISBN:4594048048
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2004.10.02

『不良の木』――野崎シリーズ

『雨は心だけ濡らす』(感想あり)、『風の中の女』つながりで読み始めた私立探偵野崎のシリーズ。
この野崎の事務所は何故か「人間研究所」なのだ。俺は探偵じゃない、人間を研究しているのだと言うのだが。
なんというか、このシリーズは最初、一心太助かい、と思っていた。
野崎の伯父は関西経済界の巨頭だし、小説に描かれるのは事務所に持ち込まれる普通の仕事、たとえば離婚調査なんかではなく、伯父の名で頼まれる大事なので、必然的に伯父の影がちらつくのである。
しかし物語はその伝家の宝刀のカタルシスではなく、持てる階層の、伯父の年代――ふつうの勤め人なら既に定年退職している年頃、ありていに言えば老人――の男たちが、失ったものをとりかえそうと、また、失えないものを失うまいと懸命にあがくさまを、描き出して見事だ。
人が年を取るのは、何かを繰り返し失っていくことだ。言った誰かは忘れてしまったけど、まだ覚えている。
いや、こんなこと考えるのは、喪失感に感情移入できる年齢になってしまったのだと、それだけのことかもしれないけど。

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2004.09.21

『風の中の女』(20040917)

024724970000S.jpg北方謙三
集英社文庫/集英社
630円 ISBN:4087477355
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『雨は心だけ濡らす』の続き。二年半後のハナシ。

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