『ライトノベル☆めった斬り!』
大森 望;三村 美衣
(B6判)/太田出版 2004年12月
1554円 ISBN:4-87233-904-5
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アマゾンで売り切れていたカレンダーを確保しにいったついでに買ってほぼ即日読了。
ぜんぜんめった斬ってないですが。ていうか『文学賞メッタ斬り!』のフォロワーなのはタイトルだけ、とは前書きにも書いてあるとおりで、内容的にも大森望・三村美衣両氏対談によるライトノベル30年史ですな。これも前書きまんまです。まあこの地味タイトルじゃ売れませんでしょう。
こういう同時代つか同時進行ジャンルだと年月による淘汰がないので、点数絞り込まれないままだし、さらに年間千点新刊が出るとくれば、全体を俯瞰的にとらえることは誰にもできんとワタシも思う。ジャンルの特色つか限界はともかく、それでも小説いや商品としてのレベルとか、気にしてる余裕は作り手にもないだろうし。
いやそれは金取る以上いかがなものか、とは思うが。小説読みの評価はともかく、作品としてはバランスとれてないほうが売れてたりするからな。ほんと。
んでまあ、今把握できてる限りの「ライトノベル的なもの」は、自分の知るかぎりではいつからあったと思うのか、個として読書歴を遡って再確認する、人によりけりというか千差万別の一例的作業になっちまうのはいたしかたのないことで。
いや網羅的な点、また鑑識眼そして表現の鋭さにおいては、両氏以上の適任はいないとは思いますよ。でも、個として考えると、違うのはしょうがない。
この本にもあるように、というか客観的に見てもそうなんだけど、男子向けがライトノベルのメインなんだよなあ。にっかつ映画のたとえは言い得て妙だと思いましたが、まあエロ全般、男女問わず言えることではあります。
ワタクシ実は男子向け方面はたいそう苦手なので、ほとんど何も見ていないようなもんです。今的ライトノベルの頂点として紹介されている『撲殺天使ドクロちゃん』だって読まない、いや読めないでしょう、たぶん。
その意味、歴史と事実関係を知るには貴重な資料と思います。
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