『ロード・オブ・ザ・リング 『指輪物語』完全読本』
記事タイトルにしたのは映画公開を機に角川書店から出た改訂新版(2002.2)。
文庫もあります。
とら君こと、旧友はぐれ狼のブログでコメントつけまくっていて。リン・カーターの話から、旧版『トールキンの世界』(品切れ?)とどれだけ違うか気になりだして本の山を掘り返す。案の定みつからないのだが、ふと気が付くとデスクの奥のトールキン専用棚に立っている<アフォ。
いや気を取り直して。
『指輪物語』を読むと、こう、どこかひっかかる部分があるのだ。指輪そのものであったりとか、『ホビットの冒険』に出てくるドワーフたちの名前とか、独力で気づいた人も多いだろう。
そう、北欧神話だ。解説本とか、時には「古エッダ」の翻訳そのものをかたわらに、名前探しに興じるのもなかなか楽しいのである。と、リン・カーターもこの本に書いている(笑。
ヒロイック・ファンタジー作家にして幻想文学好きで、アダルト・ファンタジー・シリーズ(バランタインのあれ)編纂まで手がけたくらいの人ただしプロの物書きが、現実の神話伝説に添って好きなだけトールキン世界を掘り下げた本、と書いてみると、すごい楽しそうだが。じっさい楽しいっす(笑。いや、トールキン作品好き、神話伝説ほじくり好きならね。
今なら類書もあるのですが、コストパフォーマンスならこの本の文庫版でしょう。
新旧ざっと見比べてみましたが、大きい違いは旧版の原著者序が新版では訳者の序文に差し替えられてるくらいでしょうか。原書刊行は1969年ですから、しかたない部分はあるかと。
ほかに、新版序文によれば、構成を入れ替えたとあります。
巻末リストもアップデートあり。たとえば妖精文庫(版元廃業)収録作品を、ちゃんと追尾してあります。
うむ『シルマリルの物語』入ってるけど『ブリジンガメンの魔法の宝石』と差し替え?かな。
エルフ語名前の音訳など、それエルフ語の発音違いますよ的部分はあるんですが。そのへんは細かく言い出すときりがないので、このへんで(笑。
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