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2004.12.31

下見帖更新。

やっとこ下見帖更新。といっても今日のところは~20041220
データ整理終わらない~、と思っていたら200点近く見ていたことに。
いやはや、ちょとやり方考えなくては。
下旬のぶんは休日と週末はさんで28日までなので一気に処理の予定。
1月5日からはまた新刊の流通がはじまりますな。それまでにはなんとかしたいす。

所帯持ちなもんで、ブログも次回更新は三が日明けと思われます。
とりあえず、皆様よいお年をおむかえください。

↓チェックもしぼりきれず。

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2004.12.29

28日、スーザン・ソンタグが亡くなった。

71歳だった。→News@nifty
白血病ではないかとの推測は流れているが具体的な死因は書かれていない。ニューヨーク市内のがん専門病院だし『隠喩としての病い』(版元品切)を知る人には今更であろう。
これからならば[松岡正剛の千夜千冊]第六百九十五夜『反解釈』あたりを参照のこと。本はコチラ
いや自分ではそのうち読もう、わかるようになるだろうと思って買った本があるはずで。『土星の徴しの下に』(版元品切)とかね。
でもとうとう手が届かないまま、遠くに見えていた後ろ姿がふっつり消えてしまった。どうか死者の魂に安らぎを。

むむ『火山に恋して』は小説しかも前衛的ではないそうなので、注文しとこうか。

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2004.12.28

『騎士の息子 ファーシーアの一族 下』(20041228)

『騎士(シヴァルリ)の息子 ファーシーアの一族 下』ロビン・ホブ/鍛治 靖子訳
創元推理文庫/東京創元社 2004年12月
777円 ISBN:4488562027
bk1 Amazon 楽天ブックス

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『騎士の息子 ファーシーアの一族 上』(20041228)

『騎士(シヴァルリ)の息子 ファーシーアの一族 上』ロビン・ホブ/鍛治 靖子訳
創元推理文庫/東京創元社 2004年12月
819円 ISBN:4488562019
bk1 Amazon 楽天ブックス

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『星界の戦旗 4 軋む時空』(20041228)

『星界の戦旗 4 軋む時空』森岡 浩之
ハヤカワ文庫JA/早川書房 2004年12月
520円 ISBN:4150307741
bk1 Amazon 楽天ブックス

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2004.12.26

映画『ロード・オブ・ザ・リング』アートブック

The Art Of The Lord Of The RingsThe Art Of The Lord Of The Rings
Gary Russell

U.S. 定価: $19.95
Amazon価格(税込)1,832円
ペーパーバック: 223 p ; サイズ(cm):28×23
出版社: Houghton Mifflin (P)
ISBN: 0618510834 ; (2004/11/15)

いやこれ映画『ロード・オブ・ザ・リング』のアートブックなんですが。総集編でした。アメリカ版です。サイズは既刊日本版に縦が2cm足りない感じで。
これまでの3冊と並べて確かめたわけではないんですが載ってない絵もあるようで、例えば最終ページにエンディング・クレジットのポートレイトが掲載されています。ほぼアラン・リーとジョン・ハウの共作のようです<英語なので推測。
でも全部1ページに収録なので、ヘタするとバナーくらいちいさい。うぬ。
それでもうれしいのがなんとなくくやしい(笑。
アラン・リーとジョン・ハウのコンセプチュアル・デザイン画をまとめて章だてしてあるなど、時間の制約大だったと思われる既刊3冊に比較すると、アートブックらしくはなっています。
ケチらないでハードカバーにしとくんでした。まあでもペーパーバックでこの値段だから買えた、というのはあるかも。
ちなみに日本語サイトだと紀伊國屋書店BookWebでも注文できます。BookWeb会員価格だと税込1988円。ただし在庫は海外取次なので、1週間から3週間かかるとのこと。店頭だとたぶんもうちょっと高いかな。
そうそう、ウチに来た版だとカバーアートはアマゾンのサムネイルじゃなく、紀伊國屋のほうと同じでした。アマゾンだとハードカバーと同じヤツ。いや、これはこれでまたヨシ。

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2004.12.25

ハウルふたたび。

『ハウルの動く城』は興行収入一位確定、推定でも200億円以上と数字が出てた。→eiga.com
一方で、いまひとつ盛り上がりを欠くとの記事も、ようやく出てきている。→夕刊フジ

いやまあ、きのう『天空の城ラピュタ』見ながら考えてたんですけどね。
原作を読んだ自分は、ハウルって、このムスカくらい複雑なキャラだと期待してたのかもしれないな、って。いや見てる間は集中しててどこで何考えたかは覚えてないんだね。

そう、ワタシにとっては宮崎アニメの中でいちばん面白いといったらやっぱりこの『…ラピュタ』なのだ。CMすら苦にならないくらい。
『未来少年コナン』『ルパン三世カリオストロの城』を彷彿とさせる動きには圧倒されるし。時には引きつけられ見入ってしまう。いや古い鉱山で明かりを消すシーンとかですね。
少女は健気で、ひたむきに世界の行く末を思う。心の底から助けてやりたいと思う少年の気持ちに素直に共感できるし、大人たちは理解し許容する強さがある。そりゃもう海賊ドーラだな、出色は。
しかしまあハナシの面白さを支えるのはカタキ役てか、悪役のムスカだろう。この複雑さといったら、これもまた宮崎キャラのなかでも出色ではないかと思うわけで。
クシャナとか参謀とか、ポルコとか、役割やわかりやすさは少しずつ違うけど、視点をおかれた人物からは伺い知れない部分のあるキャラがハナシを深くしていたんだねえ。
1回できてしまった作品と同じ物を繰り返し作っても、そりゃクリエイターには意味のないことかもしれない。でも見る側の期待は、これまでの最高水準に上がっちゃうわけで。

いやアニメのハウルにも、わからない部分はたくさんあるし。人外の姿から戻るシーンとか、特別な場面でなくても、一部大人のおねいさんたちが喜んでおいでのように(笑、絵としては十二分に美しく魅力的なのだ。
そしてまあ、おばあさんになる呪いを受けたはず女の子が、自分の思いこみ――つまり、「自分はどうせ」という諦観を忘れるほどに、ほかの誰かのために一生懸命になるとき、自分ではわかっちゃいないまま、少女の姿を取り戻すのだと分かっていく演出は、なかなか説得力があったし。

でもハナシの重要なポイントについて、手がかりが少なすぎるんだよねえ。という話は1回書いたけど。
やっとこのテの話が表にでてきたか、と思う。
いや、公開遅れたうえ1ヶ月保たなかった「スカイ・キャプテン」だって、文句なくいい映画だったってわけじゃないけどさ。わかった上での大人のお楽しみ的映画を見たいひとは日本じゃ少数派なんだろうけど。押しのけられるなら、られるで、押しのける側もいい映画であってほしいと思うのは……まあ倒錯してるか。
でも期待してたんだよ。ほんと。

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24日のニュースあれこれ。

■2004年の北米の映画興行収入は94億ドル?って、ええと概算で9400億円。
といってもアメリカの調査会社エグジビター・リレーションズにロサンゼルスのロイターが取材した数値なので、独自調査による推定値てことですか。ソースはNews@nifty。
ただ、売り上げ枚数は減ってるんですと。2002年は16億枚、2003年は15億3000万枚、2004年は15億枚前後の予想。
だったらなんで増えるのかってぇと、入場料値上げしたから。
去年の6ドル3セントから6ドル10~25セントくらいになったんだそうな。

日本に比べればまだまだだよな。しかしまあ、サービスデーとかレイトショーが身近になる前よりは遥かに映画行くようになったよなあ。もちろん指輪映画三部作みたいに、行くぞ劇場何度でもな映画があったからこそできた習慣なんだけどね。

北米でも入場券発売数が減ったのは、今年のクリスマスには指輪映画がないからだという推測もありで。さもありなん。<結局これか!

(正確には「『王の帰還』のような超ヒット作がないため、入場券販売総数は少なくなると予想される」という表現でした(笑。)

■火星無人探査車オポチュニティーが最近、砂塵による太陽電池の電力低下から回復していることが明らかになった。NASAが打ち上げて、2004年初めに火星着陸したヤツね。
着陸時と同じ900ワット時以上に戻ったのは太陽電池パネル上のホコリが除去された状態になったからとされているが、原因は不明。順当なところだと風や霜だという。
ソースは読売新聞だけど、イギリスの科学雑誌ニューサイエンティスト最新号の記事らしい。
別の場所に着陸した無人探査車スピリットは電力低下したままだって。
いや読売の文面じゃないが謎の火星洗車隊がいるんならそっちにも行ってくれないものか(笑。<いません。

出版科学研究所の発表によれば、今年1~11月の書籍・雑誌など出版物の売り上げは前年比で微増。じつに八年ぶりに年間売り上げプラス成長の見通しなんですと。
セカチューやハリポタなど書籍のミリオンセラーに押し上げられた結果だそうで。
ちなみに日販先週のベストセラーにも『ダレン・シャン 12』『かいけつゾロリたべられる!!』『魔法使いハウルと火の悪魔』と、児童書が3冊もトップテン入り。もちろんクリスマスシーズン効果は無視できないとおもうわけで。

うむ、欲しいものをもらったひとも、もらえてないひとも。
よきクリスマスを。

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2004.12.24

『ボーナス・トラック』(20041222)

ボーナス・トラック越谷 オサム著
(四六判)/新潮社2004年12月
1575円 ISBN:4-10-472301-0
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第16回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作品に加筆したもの。

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『アジアの岸辺』(20041222)

アジアの岸辺トマス・M.ディッシュ/若島 正編/浅倉 久志ほか訳
未来の文学(四六判)/国書刊行会 2004年12月
2625円 ISBN:4-336-04569-0
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2004.12.23

『ラス・マンチャス通信』

ラス・マンチャス通信平山 瑞穂著
(四六判)/新潮社 2004年12月
1470円 ISBN:4-10-472201-4
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第16回ファンタジーノベル大賞受賞作。
やらなきゃいかんことがある時に限って読書ははかどるもので、到着後すみやかに読了。主人公が施設に収容されるあたりで冒頭の「アレ」は実は「アレ」でないのでは、と思ってしまうともう止まらない。いや、何やってんだか。
「アレ」の異形もさることながら、主人公とその家族の対応も相当なもので。異形とのギャップを感じさせるに足る日常や凡庸の書き込みはしっかりしているのだが、それが日常に思えるのはそう読めるだけで、じつはかれらは異形の世界に生きているのではないかと思えてくる。
ラス・マンチャスとは双方向の異形世界の名ではないかと。
(作品中での意味づけは全然違います。つまり思いこみ(汗))
ファンタジーノベル大賞はこういう名前だけど、この選考委員に読んで欲しい小説の賞なんであって。市場で売れてるファンタジーとは関係ないんだよな、やっぱり。と今更ながら思いました。
いや、だからチェックやめないんですけどね。

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映画のニュースあれこれ。

原作こだわりとミーハー、野次馬ごちゃ混ぜの映画関連ニュースチェックっていうか。
ほかの日記でやってたメモです。

■ハリー・ポッター6作目脱稿、という話題はちらちら目にしてましたが。発売日の発表がありましたね。
版元プレスリリース(21日付)
もっとも英国、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、そのほか全世界向けの英語版で、2005年7月16日発売同時発売。
日本版はもちろん未定。まあ原稿も見てない段階じゃ何も言えませんですな。

■パイレーツ・オブ・カリビアンの2作目にユン様ですと(汗。
 eiga.com ニュース&噂
誰よと思ったらチョウ・ユンファでした。監督から香港の実在海賊役のオファーがあったとか、なかったとか。
もっとも中国のApple Daily紙のみの報道で、これ華字新聞なのね。ソースにはあたれず。
ディズニーからは正式コメントは出てないそうな。

■DCコミックスの「超音速ヒーロー ザ・フラッシュ」映画化、というハナシはFlixから。
このタイトルからするに日本語の本が出てる……のかな?と思ったら、テレビシリーズでした。以前、日本テレビ系で1990年制作のテレビシリーズが放送された時の公式サイトにヒット。
深夜、関東のみの枠で、今年の3月まで放送してたとは。Q&Aから推測すると、他局で放送した二カ国語版の再放送な感じで。

■ドリームワークスの『ジ・アイランド』(原題)にショーン・ビーン出演が決定、というのはscifi.comで見たんだったかな。英語じゃいまいちわからなかったけど、「プリズナー」ふうのストーリーで、原作はなさそうですね。
Flixの写真は「ナショナル・トレジャー」のプロモーション当時のものらしいけど、すごい、悪役っぽい(笑。ボロミア兄貴の面影もない感じ。

■それにしてもマグニートーを主役にしたX-MENのスピンオフ、アクション・スリラーだそうですが。
この主役を、まさかイアン・マッケランがやるのかなあ(汗。Flixには写真入ってるけど。


■『ヴィタール』(公式サイト)の映画館パンフが320ページ、脚本全掲載だっていうからびっくり。
値段はいくらなんだろう(汗。

■来年4月16日公開の松竹映画「阿修羅城の瞳」(公式サイト)のエンディングはスティングによる「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」ですと。ピアニストはハービー・ハンコックだそうで(汗。
ううむ滝田洋二郎監督、原作は劇団★新感線の中島かずき。音楽が……菅野よう子だ。
論創社からもとの芝居の戯曲は出てる。
オリジナル版 2003年版

ヤフーの「【中華芸能】『天下無賊』:10日で興業収入8000万元突破」ってコピペしても今いちピンと来ないけど。アンディ・ラウ主演の中国映画『天下無賊』が中国での興行収入記録を塗り替えた、ってことだな。うん。
上海の中国映画情報サイトで紹介&レビュー。
コメディが得意な馮小剛(フォン・シャオガン)監督の「賀歳片」、正月映画ってとこですか。この人の『甲方乙方』から始まったのか。
中国情報局によれば、公開初日で早くも北京市内には海賊版が登場したという。いやはや。


■ツタヤオンラインが始めたiモード向け英語学習サイト「シネマ英会話EX」の教材は映画なんだという。
ソースはITmediaモバイル
話題の作品で英会話や字幕翻訳のレッスンができるというもの。予告編などを動画で楽しめるサービスもあって月315円は高いか安いか……まあ使う人しだいだけどね、なんによらず。
同サイトの監修・編集はキネマ旬報社と字幕翻訳家・菊地浩司氏。
戸田氏は……コラム等に登場予定とのこと。いや、そりゃ拘ってるともさ。

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『暁天の星 鬼籍通覧(1)』

暁天の星 鬼籍通覧(1)椹野道流/山田ユギ
講談社X文庫ホワイトハート/講談社 2004年12月
725円 ISBN:4-06-255768-1
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はっと気が付いたらシリーズ長くなってて、手を出しかねてた作家さんなんですが。新シリーズだってんで、書店でパラ見して気に入ったので買ってみたもの。主人公はビジュアル系?らしいんですけど、脇キャラのメインが地味な女性、しかも法医学者だったのも大きかったかな。ちょろりとボーイズラブっぽい味付けはありますが、味付けだけ。
中味はまあ法医学教室を舞台にした謎解き、ちょっと不思議、って感じです。解剖の描写はわりと具体的なので、そういうの苦手な人には向かないかな。わたしはあまりリアルに想像しないほうなので、世話物系の手慣れた感じで、スルリと読了。いや楽しめたんですが。
長編にするには職掌から踏み出さなきゃいけない、それはわかるけど……ちょっとここまでは、というモヤモヤはいかんともしがたい。いや、好みの問題だと思いますがね。

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2004.12.22

『わたしたちは天使なのよ! 放課後のファンタジスタ』

わたしたちは天使なのよ! 放課後のファンタジスタ久美沙織/船戸明里
EX novels/スクウェア・エニックス 2005年1月
966円 ISBN:4-7575-1348-8
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久美さんの魔法学校ものだ、と思ったら、なんだ育センの新刊じゃないのね(少なからず落胆。
今度は魔法少女たちでした。その名も聖少女騎士学園、階級は天使の階梯と、なかなか美々しい道具立て、きららかな名前のお茶から始まる話に、久美さんの少女ものはこうじゃなくちゃと頷いてみたり。いや丘ミキは年喰ってからまとめ読んだクチですが、しばらくハマってましたから。
魔女という名につきまとうもろもろにうち勝ってきた先生たちの名前とセリフに思い出すものはありつつ、話の本筋はたぶん聖少女騎士たる少女たちがそれぞれに階梯をひとつもふたつも上がるほうにあるんだと思うわけで。
魔法の力と向き合う育センと比べると、学園内の人間関係に重点があって、ハナシが小気味よく進みます。ほんと、ハリポタが英国児童文学の学園ものの末裔ならば、天使ちゃんたちはただしく日本の少女小説の発展系なんだなあ、と思いました。
それがなぜファンタジスタなのかは……読んでのお楽しみ(笑。
うん、続きがあるならこっちを先に読みたいかもだ。いやあっちも読みたいけど。

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『今日も元気に魔法三昧! マジカルランド13』

今日も元気に魔法三昧! マジカルランド13R・アスプリン&J・L・ナイ/矢口悟訳
ハヤカワ文庫FT/早川書房 2004年12月
630円 ISBN:4150203768
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ああ、自分つくづく長編型と見つけたり。
いやこの本、新しく再スタートする長編シリーズの小手調べ短編集っていうか、おなじみの面々の活躍が3篇収録されてて、いつに変わらぬ笑える話、なんですが。
今までワタクシいかに大ネタの進展に引っ張られてきた読者かよく分かるダメっぷりで、オゥズ師匠登場までにメゲそうになりました。ていうかマッシャ喋りが決定的だったかも(汗。
水玉画伯のイラストに惹かれてこれから読んでみようかな、という人は、迷わず1巻『お師匠さまは魔物!』に突撃すること(汗。

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『風と暁の娘 パンツァードラグーンオルタ』(20041221)

風と暁の娘五代ゆう/かねこしんや
(四六判)/メディアファクトリー 2004年12月
2500円 ISBN:4-8401-1162-6
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いやアゼルしかやったことないのにいいのか自分(汗。ていうか作家買いですので。ええ。
とりあえずゲット。

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2004.12.21

『ゲド戦記外伝』

ゲド戦記外伝ル=グウィン/清水 真砂子訳
(A5判)/岩波書店 2004年5月
2310円 ISBN:4001155729
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かなり今更ですが価格もありで手をだしかねていたので、読まずに年越すよりはと図書館で。
なんでだか知りませんが本国での発表順と、邦訳の順が逆になっていて、邦訳5巻「アースシーの風」を読んだ時から気に掛かってはいたのですが。
そりゃないよ的気分になりますな、邦訳6巻の外伝を読むと。
作者によるまえがきと、短編が5本、最後にやっぱり作者によるアースシー解説がついたこの短編集には、三部作までの方向性とはちがうもの、世界のチカラを目前にしたヒトの見せる揺らぎや澱み、引き波のようなものが感じられる。
なぜわざわざ4で壊すかとまで読者に言わせた三部作の完成度を思えば、あってはならない要素だし、むしろ本筋の外にあり、切り捨てねばならない枝葉とも言えるだろう。
いやワタシに理解可能なのは自我の物語である探求の1と奪回の2までなので、三部作といっても2までのことしか念頭にないのであるが、それはそれとして。
しかし4まで読み進んだ目には、ゆらぎはけして些末事ではない。邦訳6では、作者の内面から醸成され、アースシー世界のうちにあらわれて豊饒の証左ともなる。その過程を追体験できるようにさえ思うのだ。
だから4のあとに邦訳6の外伝を読めていればなあ、と思うのだ。いやはや。
4→邦訳5じゃ、いくらなんでも唐突ですよ。止むに止まれず壊したあと、いきなり、なんでもありで好きなようにするわ、になっちゃうわけで。今更短編集読んでもなあ、と思っていたのはまあ読み始めるまでの話。

なにしろ邦訳6を読み進むだに、じんわりと、1作目2作目が、なんだか玩具のスノーボールのように思えてくるのだ。いつでもひっくり返せば現れる雪景色のように、読み返せばあの2冊はいつでも不壊のきらめきを見せてくれるだろう。しかし、玩具は玩具だ。
もちろんこの硝子玉のなかの雪景色が唯一無二であった時代に戻してくれろと、ダダをこねる部分がありはするのだが。

というわけで4まで読んでしまった人は借りてでも読めな感じで。

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2004.12.20

映画ランキングチェックとか。

熱は下がったけど調子はいまいち。うふぅ。しかし月曜なので週末の全米興収トップ10を。
ありゃま、てっきりひとり勝ちと思ってたオーシャンズ12が首位を譲ってるし。ソースは@nifty:News。
このトップテンは各配給会社の推定値のまとめなんだって。確定を待ってると水曜なんだなきっと。

12月17日―19日
1.   Lemony Snicket-------3020万ドル
2.(1)オーシャンズ12------1830万ドル 
3.   Spanglish ----------900万ドル
4.(4)ポーラー・エクスプレス----860万ドル
5.(2)ブレイド3----------660万ドル
6.(3)ナショナル・トレジャー----610万ドル
7.(5)Christmas with the Kranks --570万ドル
8.   Flight of the Phoenix ----520万ドル
9.(8)クローサー----------350万ドル
10.(6)Mr.インクレディブル----330万ドル

いや4位不動の「ポーラー・エクスプレス」が強いというしか。日本でも6位だったっけか。

封切り首位の「Lemony Snicket's A Series of Unfortunate Events」は普通の子供たちが思わぬというか思いも寄らない災難に遭って辛くも切り抜ける人気児童文学シリーズ「世にも不幸なできごと」(邦題)の映画化。公式サイトはまだ英語版だけみたい。
シアトル情報の日本語ポータルサイトには試写会のレビューが載ってたり(12月4日付け)。
まあSFとかファンタジーとかの要素はなさげな。あちこちで「ハリポタと並ぶ人気シリーズ」とか書かれてますが。
日本だと人気度で言えばズッコケシリーズかなあ。部数ではハリポタがダントツだけど。
"Spanglish"はスペイン系の移民の女性が苦労する?ヒューマン・コメディだし、"Flight of the Phoenix"は1965年の「飛べ!フェニックス」のリメイク。

いやはや、今のシーズン、やっぱり子供中心、ファミリー優先なんだなあ。
先週9位だった「ネバーランド」圏外なのはこうなりゃ安心材料かもだ。

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下見帖更新。~12/15

まだ風邪ひきなので、いまだかつてなくネット頼りな新刊下見帖を更新。
いや説明には簡単だし症状まんまなので風邪って言っちゃうけど、アレルギー性の気管支炎みたいな感じです。
もう楽天で買った中国茶セットになぜか入ってた甜茶飲みまくりっす。
みなさまも風邪と花粉症にはお気をつけて。

花粉症ギワクショックで全ジャンルチェック↓。とほほ。

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2004.12.19

『封印作品の謎』

封印作品の謎安藤健二
(B6判)/太田出版 2004年10月
1554円 ISBN:4872338871
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ある作品が受け手の誰かの心の中に忘れがたく残っているとする。見た当時の思い出も含めて、受け手にとっては、とても大切に思えるものだが。
その価値は誰かが見て記憶して、はじめて生まれるものなのだ。
作る側にとっては、忘れがたい作品もあるだろうが、仕事として作ったもののひとつなわけで。唯一無二と抱えていては次は作れないのだ。

いや、まあ、ぼんやりと『封印作品の謎』を手にとってしまったわけで。
見る側の思い入れは作り手の現実の前に少なからず空回りするものだ。
この本も例外ではなかった。
そして封印の謎は謎のまま終わっている。そういう印象をうけた。

著者は1976年生まれで、怪奇大作戦やウルトラセブンの本放送を知る由もない。長じてから封印作品の存在を知った世代のひとだ。
なぜ、そうなったのか、どこが問題だったのか、封印された中味と、その発端となった事態について、ある程度は解明されている。が、取材を続けるうち、封印にぶつかってどうしようもなくなるところを、著者は省略せずに書いている。残念ながら、ないないづくしの印象が強い。

ただまあ、知らずに騒ぎ、オークションで高値を付けてしまうような愚を避けるに、取材の経過記録も含むドキュメントとしては貴重な記録ではあろう。

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2004.12.18

『男の民俗学 1 職人編』(20041216)

男の民俗学 1 職人編遠藤ケイ
小学館文庫/小学館 2005年1月
630円 ISBN:4094116214
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1980年から『ビッグコミックオリジナル』に連載された人気シリーズ『男の民俗学』の文庫化。全3巻。著者の手になるイラストで、職人さんたちの様子が記録されている。写真より生々しい感じがするのは不思議なもんだ。

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『タイドランド』(20041216)

タイドランドミッチ・カリン/金原瑞人訳
(四六判)/角川書店 2004年11月
1680円 ISBN:4047914827
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出だしからかなり荒涼として、ダークな感じのファンタジー。

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『あなたの話はなぜ「通じない」のか』(20041216)

あなたの話はなぜ「通じない」のか山田ズーニー
(B6判)/筑摩書房 2003年10月
1470円 ISBN:4480877533
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まあ、いや、身につまされる部分はあるわけで。

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2004.12.17

『ミステリーズ!extra November2004』

ミステリーズ!extra 200411
(A5判)/東京創元社 2004年11月
1260円 ISBN:4488023819
bk1 Amazon 楽天ブックス

めでたく隔月刊となったミステリ雑誌「ミステリーズ!」の増刊号で、新人発掘を目的としたレーベル〈ミステリ・フロンティア〉から育ってきた、あるいはこれから世に出る作家の特集号です。

なんで買ったかってぇと、新刊チェックでひっかかった著者名が友人で。その話をさらに別の友人にしたら「面白かったよ」と、それだけなんですが。
いやその。「二キロじゃ足りない」は面白かったす。部室にたむろして絶版本借りたり読みふけったり屁理屈こねたりな体験のある人間にとっては非常にリアルな世界で(汗。ネットに多少とも深入りしてれば、何が二キロじゃ足りないのか分かった時点で、なるほどと思えるし。わからない人もいるというのがこれまさにデジタルデバイドか、と妙な感心をしてみたり。<そのときちょうど『ネット王子とケータイ姫』を読み終わったばかり。
インタビューはまあ、ふだん読んでないジャンルなのでピンと来ませんでしたが。
でもアンソロジーと考えても、「霜降」や「吉次のR69」とか、○△×でいうなら自分的に○プラスと思うのもありで、最終的に打率7割は悪くないです。うむ賞ものは図書館で探してみるか。

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下見帖更新。

遅れとりもどせず12月10日までの新刊下見帖更新。
いやこの季節にくしゃみハナミズはなづまりときたら風邪だと思うじゃないですかふつう。発熱してきたので医者に行ったら「花粉症ですね」と(汗。体質改善しないと冬じゅうズビズバは治らないということか。がくり。

↓絞り込みリストはコチラ。もう見たもの買った物(このミスとか、めった斬り)は外してあります。

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2004.12.16

「スカイ・キャプテン」を見た。最後の朝イチ割引で。

いや噂にたがわぬ、なんというか市街シーンの感じはなんか「メトロポリス」だし、ロボットはどっちかっていうと横山メカだし、無線で Calling Sky Captain ! とかやってるところはキャプテン・フューチャーだよと楽しみつつツッコミつつ見ていていいのかホントに、と思うのは。地球の危機とかに眦(まなじり)を決さんばかりのコドモばっか出てくる日本のアニメに馴れちゃってるからかもしれぬ。
だって主演ふたりのやりとりは最後まで痴話喧嘩だし(笑。かるい。しかも、ぬるい。
しかしその、ジュード・ロウ、グウィネス・バルトロウ、アンジェリーナ・ジョリーと俳優陣がまたいいのだ。ストーリーの要求する古典的なタイプのキャラに、みごとにハマッてる。
ポリー・パーキンスはヒーローを厄介ごとに巻き込むヒロインの典型なわけですが。事件記者なのにハイヒールにロングタイト、金髪巻き毛は乱れもしない固めっぷり。
失敗する自分が許せないんじゃないかと何となく思ったフランキーの唇が赤くないのもまたよし。で、まあ、なんといってもジュード・ロウなんですな。いやもう、キメ笑顔が出るたび、キャーとかイヤーとか言いたくなって困りました(汗。すばらしい。
ぜひ、レンタルDVDがリリースされた暁には、女友達と転げながら見る会をやりたいです(笑。

たぶんおおかたのところでは17日までだと思います。すべてわかってて、なおかつ面白がれる大人のお楽しみって感じなので、ムリくり見に行けと言うほどじゃないけど。まあ、噂のゴジラほど無駄遣い感はないんじゃないかな。
(20041210)

スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー
 公式サイト

監督・脚本 ケリー・コンラン 
製作総指揮 オーレリオ・デ・ラウレンティス 
製作・出演 ジュード・ロウ 
出演    グウィネス・パルトロウ  アンジェリーナ・ジョリー 

2004アメリカ/ギャガ=ヒューマックス配給

Continue reading "「スカイ・キャプテン」を見た。最後の朝イチ割引で。"

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2004.12.15

『アバラット』

『アバラット』クライヴ・バーカー/池 央耿訳
(A5判)/ソニー・マガジンズ 2002年12月
2730円 ISBN:4789719731
bk1 Amazon 楽天ブックス

これ読んだのはええと去年の年明けか。まだ2は手を付けてないというか、さすがに1の内容を忘れてるんだけど例によって見つからないので、初読の感想を発掘。

「わが町について興味深いことを10項目」と宿題に言われて調べても、地元のチキン産業のデータしか出てこない、そんなミネソタの田舎町から物語は始まる。 あ、ちなみに本自体は中学生向けですから。
それでも怖い物好きの主人公が掘り返せば、町のホテルに旧館はあるし、塗っても塗っても隠れない染みのある部屋だってある。
ここで怪物が耐え難い日常に暴れ込んでくればいよいよモダンホラーなのだが、どっこい、主人公は「外」を目指す。日常に没頭しきれないことを責められ、町はずれの空に輝く金彩の雲に惹かれて。
異世界ファンタジーの導入としてはありがちかもしれないが、その先の異世界は流石にバーカー、月並みではない。思わぬ援け手すら角ある異形をそなえ、読み進めば真夜中の王は現れて、死者の塵から祈りによって呼び起こした巨蛾の翅には恐怖に声なく叫ぶ人面の斑紋がひらめく。
その影の深さは、訳文にしばしば現れる古雅な響きとあいまって、多島世界に神話的な深みを与えている。ハウリハンやらパナケイアの名に連想が引き起こされるのも、その深みのなせるわざだろう。
子供視点らしく統一されたスタイルを求める向きには破綻と見えるところもあろうが、統一感のもたらす平板さは不要というか、この世界にはそぐわないとも感じられるのだ。
そして巧まざるおかしみに、いつしか世界は親しく感じられるようになる。シカゴの動物園で檻の清掃をしている主人公のおじさん(お気に入りはフタユビナマケモノとか)が「神に笑いの心がないと思うなら、こいつらを見てみい」と言うように。うむ百聞は一見にしかず(笑)。
尽きせぬイマジネーションの広がりが思わせるのは『アルクトゥールスへの旅』なのだが、バーカー自筆の油彩画はメキシコ壁画を思わせる。とはいえワタクシもシケイロスとか、タマヨくらいしか知りませんが。そして怪異は土俗的な形象をそなえ、殺伐とした側面を見せ続ける世界を豊饒ならしめている。
うむ、かなり絶賛ぽくなってしまったが。物語は終わり方が肝心なので、現時点で採点はしがたい。
『ウィーヴワールド 上下』『不滅の愛 上下』を覚えているファンタジー好きなら取り組む価値はあると思う。もちろん血まみれ××まみれが苦手な人は触っちゃいけません(汗。
(20020106 20041215改)

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2004.12.14

『魔法探偵』

魔法探偵南条竹則
(四六判)/集英社 2004年12月
1890円 ISBN:4-08-775343-3
bk1 Amazon 楽天ブックス

いや魔法を使う探偵ものというとランドル・ギャレットなんぞを思い出すのだがさにあらず、魔法は出てくるが探偵は詩人。推理というよりは怪奇いや幻想譚集というところか。いったいいつの時代だよとツッコミたくなる言葉づかいも、今度の土曜日には天気が良かったら荒川線に乗りに行こうかと思わせる背景には似つかわしい。虚実とりまぜたペダントリーもワタクシ好み。いや156ページの誓いの名前で吹きましたとも。1890円はちょと痛いが、買って悔いなし。

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『グノーシスの薔薇』(20041213)

グノーシスの薔薇デヴィッド・マドセン/大久保譲訳
(四六判)/角川書店 2004年11月
2310円 ISBN:4-04-791488-6
bk1 Amazon 楽天ブックス

グノーシスで薔薇ですよ奥さん(<誰ですか(汗)。
文明が爛熟で耽美な頽廃してそうな版元サイト説明にクラッときて購入。

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『アーサー王物語 1』(20041213)

アーサー王物語 1トマス・マロリー/井村君江訳
(A5判)/筑摩書房 2004年11月
2940円 ISBN:4-480-83197-5
bk1 Amazon 楽天ブックス

キャクストン版としては初の完訳。ビアズリー図版を完全収録だそうで、まあ内容がアーサー王ですから、モリス的な絵も多いんですが、絵のほうでコタえられない人も多いでしょう。
完訳ただしウィンチェスター版は青山社から出ていたのを今さっき検索して知りました。どうも今は品切れっぽい。うむむ。

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2004.12.13

『愛のうずしお』

山田ミネコ/サラ・クレイヴン原作
エメラルドコミックスハーレクインシリーズ/宙出版 2004年10月
630円 ISBN:4-7767-1375-6
@nifty:Books bk1 Amazon 楽天ブックス

うずしお。いや鳴門海峡や洗濯機じゃないんだし満ち潮だと思うんだがとかいうツッコミはおいといて。
山田ミネコさんのコミック。いやほんとにひさしぶり。
いやまあ、ハーレクインロマンスの漫画化なんですが。いまや専門誌だって専門レーベルだってあるんですな。さすがにそこまでチェックしてなくて、友人にQで教えてもらいました。
両親を亡くした女の子が画家の夢やぶれて親戚のところから家出して、名前しか知らないけど亡き母の絵を保存してくれそうな富豪を尋ねていくところから始まるストーリーは、なんというかロマンス小説らしいんですが。
元気のいい女の子が良かれと思っていろいろしでかしてしまう話がなんか昔のアリス・シリーズみたいな。懐かしくも楽しかったす。

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『児童文学における〈ふたつの世界〉』(20041212)

児童文学における〈ふたつの世界〉井辻朱美監修/ふたつの世界プロジェクト編
てらいんくの評論(A5判)/てらいんく 2004年11月
1890円 ISBN:4-925108-32-8
bk1 Amazon 楽天ブックス

このブログを見ちゃった人にはたぶん翻訳家として知られているだろう井辻朱美さんは大学の先生でもあられる。
この本は大学での門下生……いやなんかヘンかもだが、お弟子さんたちによるプロジェクトで。現実世界と架空世界など、作品中に登場するふたつの世界のとらえかたを切り口にした作品研究から、児童文学の理解を深めよう、というもの。
研究書なので文章は論文……というほど硬くないと思うが、井辻氏のガイドブックのように練達の士が一般向け読み物として書かれた文章とはさすがにちがうので。多少ともその気になれる人むけ。

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『ライトノベル完全読本 Vol.2』(20041212)

ライトノベル完全読本 Vol.2
(A5判)/日経BP社 2005年1月
780円 ISBN:4-8222-1708-6
bk1 Amazon 楽天ブックス

こちらも読まずば何も言えまいということで。いや少女向けの特集だからってこともあるんですがね。

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『このライトノベルがすごい! 2005』(20041212)

このライトノベルがすごい! 2005 発表!2004年度版ライトノベル・ランキング!!作品&人気キャラ『このミステリーがすごい!』編集部編
(A5判)/宝島社 2004年12月
725円 ISBN:4-7966-4388-5
bk1 Amazon 楽天ブックス

いやサブタイトルに「発表!2004年度版ライトノベル・ランキング!!作品&人気キャラ」と入ってる時点でワタクシの趣味には関係ないかな、とは思いましたが。ほら予約特典が表紙イラストの壁紙ですからね。そういう特典がヒットする層からははっきり外れてます。
とりあえず目利きとされてるかたのなかに小説読みの読み巧者のお名前がチラホラだし、中味知らないでいろいろ言うのはそれこそ趣味じゃないので購入。

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2004.12.12

『指輪物語』50周年記念版その2

もっと何かと検索に行ったら、ありました。豪華1冊本が。
50th Anniversary Edition US
The Lord of the Rings: 50th Anniversary Edition

J. R. R. Tolkien
U.S. : $100.00
Amazon価格(税込)9,184円
Houghton Mifflin (T) ; ISBN: 0618517650
; 50th Annversary Edition (2004/10/21)

Houghton Mifflin の該当ページによると。
サイズは「9.25 x 2.13」って、これ単位はインチか。×2.54で換算すると23.5cm×5.4cm。高さと厚みかな。
ハードカバー革装天金、箱入り1216ページ、地図2枚(折り畳み)付録。
「カザド・ドゥムの橋」のところにマザルブルの書カラーイラスト3ページ入り。
教授自身が初版のさい入れたがっていた挿画なんだけど果たせず、残念がっていた、とは、『トールキンによる『指輪物語』の図像世界』でも触れられています。
アマゾンジャパンのレビューによると、トールキン研究者にしてこの『トールキンによる『指輪物語』の図像世界』の原書"J.R.R.Tolkien:Artist and illustrater"の著者、Wayne G. Hammond, Cristina Scullが校閲を担当。追補編のホビット家系図にボルジャーとボフィンの追加があるなど、多少の異同はあるモヨウ。

50th Anniversary Deluxe Edition UKまたブルー系装丁のUS版に対して赤茶のUK版もあります。こちらは 50th Anniversary Deluxe Edition、定価100ポンド(アマゾンUKだと70ポンド)、アマゾンジャパンでも1万7千円(汗。……UKから買ったほうが安いかも。いや買えませんが。

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トールキン・カレンダー 『指輪物語』50周年記念版

『指輪物語 旅の仲間』が、C.S.ルイスの曰く「蒼穹にひらめく雷光のように」この世にあらわれたのは1954年の10月21日(Unwinの初版発行年)。じつに50年前のことでした。
トールキン生誕100周年の年には豪華愛蔵版はじめあれこれと出たんで、今年も何かと思っていたらトールキンカレンダーがトールキン自身のイラストだったりとか。いやこれで50周年に気が付いたんですけどね(汗。

50th Anniversary CalendarTolkien 2005 Calendar:
The Lord of the Rings 50th Anniversary Calendar

J. R. R. Tolkein
U.S. 定価: $14.95
Amazon価格(税込)1,381 (税込)
出版社: Harper Entertainment ; ISBN: 0060722983 ; (2004/09/01)

表紙 『指輪物語 旅の仲間』装丁デザイン画のアレンジ
序(オマケの2004年後半カレンダー) ブランデーワインの渡し 146
1月 柳じじい 147
2月 裂け谷から東を望む 106
3月 春のロスロリアンの森 157
4月 モリアの門 上下とも 148 149
5月 ファンゴルンの森(トール・ナ・フイン) 54
6月 ヘルム峡谷と角笛城 161
見開きページ マザルブルの本 156(日本版には3のみ収録)
7月 オルサンク 162
8月 馬鍬谷 166
9月 スタンブルグあるいはスタインボルグ(ミナス・ティリス) 168
10月 シェロブの巣 171
11月 バラド=ドゥア 145
12月 『指輪物語』装丁デザイン画 177 180 182
最終ページ
『ホビットの冒険』『指輪物語 旅の仲間』『指輪物語 二つの塔』『指輪物語 王の帰還』
『シルマリルの物語』『終わらざりし物語』原書初版書影。
『トールキンによる『指輪物語』の図像世界』の紹介。

日本語タイトルはタイトル後の図版番号の『トールキンによる『指輪物語』の図像世界』に合わせてあります。手元の初版第一刷だと、146タイトルが145と同じバラド=ドゥアになってたので、146のみ本文から拾いました。前掲書日本版よりサイズが大きく、また全体に発色が強いため、かなり印象が違います。ものによっては原書のJ.R.R.Tolkien:Artist and illustrater"より細部よく見えるかも。
マザルブルの書の紙葉って一枚しか見つからないけど、もしかして日本版にはこれしか載ってないの? いやそんなバカな。

おなじ図版のダイアリーもあります。UK版のみ。

Tolkien Diary (DIARY)
John Ronald Reuel Tolkien
U.K. 定価: £8.50
Amazon価格(税込)1,493円
OFF: ¥262 (15%)
出版社: HarperCollins ; ISBN: 0007174039 ;(2004/07/19)

両方ともゲット済みなのは言うまでもありません(笑。

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2004.12.11

今日は2戦目なので。

朝からそわそわ。いやサイタマ在住ですので、ゴーゴーレッズな感じで。
いやテレビ埼玉に、そういう番組があるんですけどもさ。直前てことで、選手にインタビューに行ってたわけで。

んでアルパイ選手が出てきて。ちょっといいなと思ってじっと観てると(<立ち姿がタイプらしいです)。
どちらのチームも勝ちたいだろうけど、優勝カップはひとつしかないから、とか字幕には出てたんですよ。
ふぅんと思って目をそらした瞬間。

「いま、ワン・カップって言わなかった?」「……うん。」

いや英語圏の人じゃないとは思うけど。それじゃ大関……orz.....

20041211
お口直しに猫写真でもドゾー。
ソファのクッションのつぎめにハマるの好きらしいので、腹出しにしてみました(笑。
目つきが。ちょっとあやしい。
もういっちょ、古いのをアルバムに貼っときました。よかったらどぞ。

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2004.12.10

新刊下見帖更新。~12/5

なんとか日付に追いついたかな。というわけで新刊下見帖~12/5ぶんをアップ。
いや4と5が土日だったせいか少なかったので。
これから本出すひとたちは年末進行でたいへんと思いますが。
出るのも前倒しだしチェックするほうもけっこうたいへん(汗。

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『ライトノベル☆めった斬り!』

ライトノベル☆めった斬り!大森 望;三村 美衣
(B6判)/太田出版 2004年12月
1554円 ISBN:4-87233-904-5
bk1 Amazon 楽天ブックス


アマゾンで売り切れていたカレンダーを確保しにいったついでに買ってほぼ即日読了。
ぜんぜんめった斬ってないですが。ていうか『文学賞メッタ斬り!』のフォロワーなのはタイトルだけ、とは前書きにも書いてあるとおりで、内容的にも大森望・三村美衣両氏対談によるライトノベル30年史ですな。これも前書きまんまです。まあこの地味タイトルじゃ売れませんでしょう。
こういう同時代つか同時進行ジャンルだと年月による淘汰がないので、点数絞り込まれないままだし、さらに年間千点新刊が出るとくれば、全体を俯瞰的にとらえることは誰にもできんとワタシも思う。ジャンルの特色つか限界はともかく、それでも小説いや商品としてのレベルとか、気にしてる余裕は作り手にもないだろうし。
いやそれは金取る以上いかがなものか、とは思うが。小説読みの評価はともかく、作品としてはバランスとれてないほうが売れてたりするからな。ほんと。

んでまあ、今把握できてる限りの「ライトノベル的なもの」は、自分の知るかぎりではいつからあったと思うのか、個として読書歴を遡って再確認する、人によりけりというか千差万別の一例的作業になっちまうのはいたしかたのないことで。
いや網羅的な点、また鑑識眼そして表現の鋭さにおいては、両氏以上の適任はいないとは思いますよ。でも、個として考えると、違うのはしょうがない。
この本にもあるように、というか客観的に見てもそうなんだけど、男子向けがライトノベルのメインなんだよなあ。にっかつ映画のたとえは言い得て妙だと思いましたが、まあエロ全般、男女問わず言えることではあります。
ワタクシ実は男子向け方面はたいそう苦手なので、ほとんど何も見ていないようなもんです。今的ライトノベルの頂点として紹介されている『撲殺天使ドクロちゃん』だって読まない、いや読めないでしょう、たぶん。
その意味、歴史と事実関係を知るには貴重な資料と思います。

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「シークレット・ウィンドウ」スペシャルテンプレート記念(笑

いや観に行ったのは先月半ばなんですけどね。うん、もう一ヶ月早ければなあ(笑)>スペシャルテンプレート
お台場のメディアージュなど、ムーブオーバーで週末から公開の映画館ありです。

人気ミステリ作家モート・レイナーは仕事にいきづまり、人里離れた湖畔の別荘でひとり怠惰な日々を送っていた。破れたローブをまとい、話しかけるといえば愛犬だけ。
そんな彼の前に、ある日突然、脅迫者が現れる。
「おれの小説を盗んだだろう」
いや訛のスゴいそいつの話を聞いてるとなんかヘンだなと思うんだけど。モートは怯えはじめる。
またそのその怯えに引き込まれるのだ。
捨てたタイプ原稿を本と照らし合わせて、ほとんど違いがなかったら、ふつうは「こいつ本見てタイプしたな」と思うんじゃないかとか、かすかに感じるツッコミを棚上げしてしまうほどに。
脅迫者が常軌を逸して自信に満ちているのも、別れた妻や友人の探偵が、またかという態度を見せるのも、その助けにはなっているのだが。
郵便局の窓口嬢に「かわいい」と言わせてしまうのは、ほんとにモートがキュート、なのではなく、嗜虐心をそそるようなおびえっぷりも大きいのではなかろうか。
愛犬は殺され始終監視され、さりとてなにかする気力もなく、モートは頻繁に眠りにひきこまれる。
いやその不健康な食生活のせいもあるとおもうけど、とかいうツッコミはおいといて。
おびえきった男の日常のささいな描写を重ね、その中に恐怖の源と、錯誤を混ぜ込む展開に、目が離せなかった。
結末は。これネタバレしちゃうと半減どころじゃないんで。なにしろパンフに帯ついてるくらいなので。ないしょ。
しかし、いやもう身も蓋もなさはスティーヴン・キングの作風そのまんま、だと思う<最近読んでません(汗。
ワタクシ的にはこれテレビとかビデオだと絶っっっ対見通せない種類の映画だと思うんで。やっぱり映画館には行ってみるもんだなあ、と思いました。
そうなんだよ、細かい手がかりを逃すと見えなくなる種類の話だと、うちのテレビはなんといっても画面がちいさい。あと、音もあんまし大きくできない。隣近所があるから。
しかも、いじめられ経験があったりすると、モートの理不尽なおびえっぷりがそのへんの記憶を刺激するわけね(汗。逃げます、たぶん。
金を払ったからには逃げられない(<単に貧乏ともいう)映画館、スクリーンでかいし音もでかい環境は単に非日常というだけでもないなあ、と。思ったのでした。
いやはや、お誘いありがとう、友よ。

(2004.11.17 ワーナーマイカル)

ランゴリアーズ
「シークレット・ウィンドウ」 公式サイト
2004年 アメリカ
監督/脚本:デヴィッド・コープ
主演:ジョニー・デップ
原作:スティーヴン・キング「秘密の窓、秘密の庭」(『ランゴリアーズ』所収)

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2004.12.09

指輪カレンダーあれこれ

これだけ出るのは今年で最後だと、アマゾンで指輪映画のカレンダーを探索。
原作準拠の字だけのはかなり早いウチに注文してたんですわ。

A Guide to Middle-Earth 2005 CalendarA Guide to Middle-Earth 2005 Calendar:
Exploring the Worlds of J.R.R. Tolkien's the Lord of the Rings from the Book by Robert Foster
U.S.: $11.99
Amazon価格(税込)1166円
Andrews Mcmeel Pub (Cal) ; ISBN: 0740744666

the Book by Robert Fosterてのは邦訳は出てませんが日本のファンにも定評のある中つ国世界の辞典 The Complete Guide to Middle-Earth のことですな。基本的に日替わりで1項目出てきて、中つ国のことどもに精通できそうな気分になる優れもの。いや細かい設定も知りたいマニアにとっては、ということですが。説明はそれぞれ載りきれるだけの要約版なので、マニアならむしろ本を買うべきかも。ただまあ、辞典だと必要なところしか見ませんが、カレンダーだとそうでないところも網羅するようになりますな。
映画版は二種類ありまして。

Trilogy 2005 CalendarThe Lord of the Rings Trilogy (Lord of the Rings) 2005 Calendar
U.S. : $12.99
Amazon価格(税込)1199円
Cedco Pub (Cal) ; ISBN: 0768370191

このトリロジー日めくりをとりあえず確保。価格は12月9日調べで、レートはおなじですが、たぶんこちらのほうが部数出てるからか、字めくりよりは割引率高かったはずです。
さてもうひとつ、三部作第三部の「王の帰還」編日めくりがあるはずなんですが、なんとこれが品切れだったんですな。いや何種類も買うからと順番考えたりするから出遅れるんだってば>自分。

Return of the King 2005 CalendarThe Lord of the Rings Return of the King 2005 Calendar
U.S. : $12.99
Amazon価格(税込) ¥1,263
Cedco Pub (Cal) ; ISBN: 0768370183

紀伊国屋書店BookWebでも「王の帰還」編日めくりは売り切れでしたが。
そういえばと思い出して最寄り紀伊國屋書店実店舗へ。ありました。しかし1680円……ううう。
でも買って帰りましたとさ。
これを飾る場所があるかというのは。また別の問題です(汗。

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2004.12.08

下見帖更新。遅れっぱなし。

というわけで下見帖(11/26~11/30)を更新。月末だったのでライトノベルコバルト文庫角川ビーンズ文庫角川スニーカー文庫チェックをはじめ点数は多い(汗。
↓には幻想文学系以外の読み物は入ってません。たぶん。

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2004.12.07

『前田建設ファンタジー営業部』

前田建設ファンタジー営業部前田建設工業
(四六判)/幻冬舎 2004年11月
1300円 ISBN:4-344-00706-9
bk1 Amazon 楽天ブックス

昼過ぎ届いて、一気に読んでしまう。物足りずサイトでWeb版を読み読み。いかんこれ面白すぎ(汗。

SFファンタジー系の作品には、これできるんかいという建物が数々登場するわけですが。それを実際作るとしたらどうなるか、夢は実現できるという大前提で、堅実な建設会社が受注のために見積もりを作ってみたらこうなりました、という企画なのである。会社も本物、内容大マジ。いや、楽しませてもらいました。

ぜひ999編も本にしてほしいです。
非現実的と片付けるだけじゃ、物足りないのよ(笑。

それにしても、夢があるってプラスの意味で「ファンタジー」って名付けられるとは。
名前としてメジャーになったもんです。

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さむいっす。

ううむ身体が冷える気がするのは珈琲の飲み過ぎか。いやアイスじゃないですよ(汗。漢方だと冷らしいのです。
@nifty:Movieのアメリカの興行収入ランキングを見に行くも、「ネバーランド」8位変わらず、「Mr.インクレディブル」4位落ち、初登場「クローサー」(2002年香港)5位だけど日本公開済だしDVDも出てるしで。

いややっぱり寒いからだろうと、自室に暖房をいれようとあっちに積んだり、こっちの箱に入れたり<本をですよ。
ついでに、というわけじゃないが、友人のブログ「狂仙洞筆記」の記事を参考に、Firefoxをインストールしてみる。日本語で説明があると聞くと、安心できるというものです(汗。
ただブラウザとして使うだけなので、拡張はなにもなし。

あれこれとふだん回ってるところを見てみるけど、見えないところは無い。あたりまえですな。
うん、IEでの見栄えしか分からずにサイト作るのは不安を感じるだけなんだな。
ブログ1カ所だけサイドバーが縦積みになるくらいかな。あとマイニフティも表示が乱れます。
標準はIE6だからかねえ。

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『シャナラの剣 上』(20041206)

『シャナラの剣 上』テリー・ブルックス/清水ふみ;森野そら訳
(A5判)/扶桑社 2004年11月
1890円 ISBN:4-594-04815-3
bk1 Amazon 楽天ブックス
1988年、評論社より上のみ刊行されたものの新訳。かなり続きが読みたかったので再刊全訳はかなりうれしい。

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『シャナラの剣 下』(20041206)

『シャナラの剣 下』テリー・ブルックス/清水ふみ;森野そら訳
(A5判)/扶桑社 2004年11月
1890円 ISBN:4-594-04816-1
bk1 Amazon 楽天ブックス

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『アバラット 2』(20041206)

『アバラット 2』クライヴ・バーカー/池央耿訳
(A5判)/ソニー・マガジンズ 2004年11月
2940円 ISBN:4-7897-2414-X
bk1 Amazon 楽天ブックス

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『星々のクーリエ』(20041206)

『星々のクーリエ』陰山琢磨/緒方剛志
ソノラマノベルス/朝日ソノラマ 2004年11月
1050円 ISBN:4-257-01066-5
bk1 Amazon 楽天ブックス

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2004.12.06

『願い星、叶い星』

願い星、叶い星アルフレッド・ベスター/中村 融編訳
奇想コレクション(四六判)/河出書房新社 2004年10月
1995円 ISBN:4309621856
bk1 Amazon 楽天ブックス

ベスターの本なんて……だめだ思い出せない、というくらい久しぶり。いや『分解された男』とか『虎よ、虎よ!』くらいは出てくるんですけどさ。どっちも新刊じゃ買えないのだ。ダメじゃん自分。
創元がまだSF文庫じゃなかったころの本は読んでたとしても亡くなった父の書棚にあったものなので、今わたしの手元にもないのである。ちなみに『分解された男』の新版は買えるようです。よかったよかった(汗。(20041023)

うぬ、ふだん読んでいる本はいかに読みやすく書かれていることか。
ラジオ・テレビ界で活躍、多才で知られる作家だが、本として日本語で読める作品は意外に少ない。まあつまり、めくるめく才能と頭の回転をシナリオやスクリプトに注ぎ込んでいたんだけど。創意工夫や独自性は盛り込むわけにいかず、そのストレスをSFに振り向けていた時期があるんだそうで。邦訳のある長編2本はその時代の産物であると解説には書かれている。短編もまた、その例に漏れないというところか。
というわけで日本独自に編纂されたベスト版を、置き去りにされかかりながらなんとか読了。「イヴのいないアダム」で何が起こったのか結局最後まで分からなかったのはひみつ(汗。

いや、ベストの名に恥じないラインナップで、すばらしいことに異論はない。
ただ、まあ、もう歴史の域とも言える背後の世界の理解なしには短編の解釈や評価は成立しがたいものだと、思ったことでした。(20041106)

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2004.12.05

『4時のオヤツ』

4時のオヤツ杉浦日向子
(四六判)/新潮社 2004年11月
1365円 ISBN:4104259039
bk1 Amazon 楽天ブックス
「ごくらくちんみ」甘味編。ひたすら食い物しかも甘いモノネタな短編がぎっしりと。
珍味編との違いが顕著なのはひたすら会話だということだ。酒とサカナには独酌という言葉もあるごとくひとりも似合うものだが甘味は違うのか。いやひとり喰いのむなしさは、ひとり酒にもいや増して……てな話はおいといて。
地の文はなくても、たとえばカステラに餡をはさんだシベリアをともにするごとく、なじんだどうしのやりとりからいつしか、昭和の東京が情景としてうかぶという具合。いや、なかなか。
甘いもの系は覚えある品も多く、巻末のリストで昔よく行った店の閉店を知って驚いたり。エスワイルのサバランをもう一度食べておくんだったな、とか、本とはあんまし関係ない懐旧の念をそそられるのは、まあ東京歩きの雑誌「東京人」連載ならではだろうか。そこに「ソフィア」への連載を足した一冊。
昭和の東京を覚えている人、また縁もゆかりもないけど知りたい人なら、まったりと過ごしたい午後におすすめ。

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『ごくらくちんみ』

ごくらくちんみ杉浦日向子
(B5変形)/新潮社 2004年9月
1260円 ISBN:4104259020
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新しい『百物語』と惹句にあったのだが漫画じゃなく小説。しかも江戸ものでなく、現代の、物喰う短い話をたくさん集めてある。小説新潮の連載が本になるのに六年掛かったんだそうな。
モノは、そう、からすみとかキャビアとか豆腐よう、珍味つまりは酒のサカナだ。酒好きサカナ好きの人は読みながら、つい、手が杯を探してしまうのではあるまいか。
誰かと語らい、稀にはひとりで酒を酌む時間が、心を潤し、内なる何かを涵養する。そのひとときが、短い話につなぎとめられているから。
じつは亡くなった父は下戸で、珍味系の味に親しまず味覚ができあがったせいか、自分ではあまりうまいと思ったことはないのだが。
ひとつだけ、この本の金鍔の味は知っている。今年の夏、友人に連れていってもらったのだ。店の場所は覚えきれなかったが、餡子の味は忘れるものでもない。たしかにあれなら酒も飲めそうだ。
(20041006)

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『三百字小説』

三百字小説川又千秋著・編
(新書)/嶋中書店 2004年11月
1400円 ISBN:4861565014
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プリントオンデマンド・マガジンの実験誌としてスタートした『月刊遊歩人』http://www.bungenko.jp/掲載の三百字以内小説をまとめたもの。みっしり詰め込んで三百字ということで通常の組みに直すと長さはまちまちですが、ひといきで読める「ワンショット・ノベル」だそうな。基本的に長編派、短編苦手のくせになぜ買ったかというと、そりゃ著者名に惹かれてですってば。
しかしまるごと川又千秋さんでなく、後半は公募による優秀作が掲載されています。
いや、まあ、書く人向けの本かもな。これは。

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『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』(20041204)

スカイキャプテンK.J.アンダーソン
竹書房文庫/竹書房 2004年12月
620円 ISBN:4812419166
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公開中同タイトル映画のノヴェライズ。→公式サイト
なんか、ひらがな多いんですが(笑。これは観てから読むことにしよう。

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『風の王国 女王の谷』(20041204)

風の王国 女王の谷毛利 志生子/増田 恵
コバルト文庫/集英社 2004年11月
520円 ISBN:408600514X
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シリーズ三作目。

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2004.12.04

『ホビット一族のひみつ』

ホビット一族のひみつデイヴィッド・デイ/リディア・ポストマ画/井辻朱美訳
(A5判)/東洋書林 2004年12月
2415円 ISBN:4-88721-687-4
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「ひみつ」とかな書きだが、児童書ではない。トールキン研究家デイ氏による、ホビットたちの正体を欧州の古い言語に渉猟する掘り下げ本(原書)の邦訳。日本限定で『王の帰還』スペシャルエクステンデッド公開記念!(詳細は公式サイト告知参照)というわけではもちろんないが(笑)、映画効果はいくばくかはあるだろう。
単語には複数の意味があり、その含みがあってこその名前であるわけだが、日本語とする場合、まったく同じ意味のある言葉は存在しないと考えられる。そこでどの意味を選ぶかが、翻訳のスタートであるわけで。あれこれの作品が理解可能な言語で読めることが幸せなのは大前提として。十分な語学力を備えて異国語の本を読める人に比べれば、つかみとりそこなった部分はあれこれあると思われる。『ホビットの冒険』『指輪物語』で活躍するホビットたちの名前にも、英語圏の現代人でも察知できない意味がいろいろと込められていたのであった。
泉下で教授もお喜びかもしれぬ。 むろんデイ氏の解釈であるし、深読みしすぎな部分もあるかもしれない。それがどこだかワタシの語学力では分からないんだけどね(汗。

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2004.12.03

『丘の上の愚者 ヴァムピール・アリトス』(20041202)

丘の上の愚者榎田 尤利著
角川ビーンズ文庫/角川書店 2003年6月
520円 ISBN:4-04-449101-1
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好きな作家で多作で、あるいは読みでがあるシリーズで、それだけになかなか全部は追いきれない複雑なキモチ(笑。
ブックオフで見かけると、つい手が伸びます。てなわけでリサイクル本屋買い3連発。
あ、いや、これはボーイズラブじゃないんですよ。ビーンズだし。

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『崖の国物語 2 嵐を追う者たち』(20041202)

崖の国物語 2 ポール・スチュワート/クリス・リデル絵/唐沢 則幸訳
ポプラ・ウイング・ブックス(四六判)/ポプラ社 2001年1月
1680円 ISBN:4-591-06984-2
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ためしに1読んでみたら異世界がなんとも個性的で気に入ってたシリーズ。いやしかし全5外伝1だと流石に厳しいものが。というわけでこちらもブックオフで。図書館だと人気ある続き物は借りにくいのだ、なかなか。

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『ダレン・シャン 2 若きバンパイア』(20041202)

ダレン・シャン 2Darren Shan/橋本 恵訳
(A5判)/小学館 2001年1月
1680円 ISBN:4-09-290302-2
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小学校中~高学年対象、ワタクシ苦手な一人称なので、いまいち手が伸びなかったんですが。ブックオフで見かけてゲット。買ったからには読まなくては。むう。

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映画の日、『笑の大学』

映画の日が水曜日だと微妙に損した気分になるわけですが、それはともかく。
レイトショーにぎりぎり間にあって『笑の大学』観てきました。

いや、笑いました。んで泣きました。
まさかあのネタで泣かされるとは思ってもみませんでした。

時は昭和十五年、時局きびしくなりまさり、浅草の軽演劇「笑いの大学」一座の座付き作家、椿一にもその波は押し寄せておりました。なにしろ台本(ホン)にいちいち検閲をうけて、許可のハンコを貰えなくちゃ上演できないってんだから、今からは想像もできないご時世です。

さてその役者はイケズな検閲官に役所広司、対する座付き作家は稲垣吾郎と、説明不要の取り合わせ。いや舞台で観たかった。おもいっきり拍手したかったね。
映画の感想なのに役者しかホメてないのはさては他がダメダメ、というセオリーはあてはまりません念のため。もとは舞台で、二人芝居にまで作り込んだ脚本ほとんどそのままだそうですから、とにもかくにも役者のデキにかかってる本作なわけで。

無理難題をおしつけて、喜劇はすべからく上演中止とせねばならぬはずの検閲官が、あの手この手と繰り出してくる作家の技前にのせられて、だんだん笑わせる芝居の脚本にのめり込んでいく。その過程を表現する演技の素晴らしいこと。いや役所広司がなんたってイイのは、熱演もさることながら、器用に見せない、あくまでも武骨不器用なままってとこだと思うわけで。
ラストの「死んでいいのは」のくだりを思い出すたび、目のあたりが熱くなります。いやもう、トシのせいか涙腺ゆるくなっちゃって(汗。

舞台中継を見た家人によると、台詞はほぼそのまま、ただキャスティングの差で、相当に違う芝居になっているんだそうで。
正直ワタクシも、作家役がもっと地味な役者さんだったらどうだったかな、とチラリと考えました。そう、あがりやすく人前ではソワソワと落ち着かず、つい目が泳いでしまうけれど、天性、そして地道に笑いを狙ってしまう、テレビで見る三谷幸喜氏自身のような性格が、見目のよさよりも目立つ役者だったら、と。
ただまあ、映画は映画で面白い。検閲官が剛直な殻の隙間から情深い性質をのぞかせるにつれて、なじんで心を許していく作家とのやりとりが、厳しく頑なな父と、心優しい息子のそれのように見えてくるのは、このキャストならではでしょう。
収束するかに見えたストーリーを押し戻す、してはならない告白のシーンが息子の甘えに見えるけれども。ここまでやればこの子ならと思ってしまう。いや好みとかトシのせいはあると思うんですがね(笑。そしてこのわかりやすさが、映画には必要なんじゃないかな、と。

うん、いい映画の日でした。

(2004.12.1. MOVIX)

『笑の大学』(2004 フジテレビ 東宝 パルコ)
公式サイト

監督:星護
原作・脚本:三谷幸喜
配給:東宝

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2004.12.02

『ブルータワー』

ブルータワー石田衣良
(四六判)/徳間書店 2004年9月刊
1785円 ISBN:4198619182
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まあ眠れず夜中起きていて読み終わったわけですが。
「人のためにつくそうとするキモチが人間を生かす」って根本理念をお題目でなく語るだけのストーリーテラーではあるとおもう。9.11直後の精神状態を受けて始まった連載であり、事実の説得力を借景にもってくるのも作家としての才能だろう。見てしまったものを語ることで対象化外部化できるのが作家でもあるわけで、そうしなくてはいられない衝動もまた、語りに力を与えている。
あたら有為の若者が指導者の命ずるまま死んでいき、すでにおのれに戦う力のないことを思い知らされる、年かさの男の忸怩たる思いには、おのれの年回りもあり胸を打たれるものがあった。
世界はきわめて単純化されている。テーマを語るためにすべての要素が存在するのは小説の常道というか王道のはずで、世界の状況もなにもかも情報は主人公との会話に集約されており、非常にわかりやすい。この感じは舞台劇むしろテレビドラマか。
しかしまあ、わかりやすい物語の宿命か、いささか絞り込みすぎの観はある。
たとえば世界を救った英雄の予言と一致するという理由で人々が心服してハナシが先に進むのはいかがなものか。予言はナウシカにだって出てきたけれど、彼女が自力で困難を乗り越えてその予言が果たされたところで一致が分かるわけで。だからこそ受け手も納得するのだ。
肝心の人間性のドラマの土台となるべき人間と人間関係の描写も然り。とくに女性の扱いが、なんというか最近流行らない感じ、というのは、とら君のブログでも言及されていたとおり。SF界の大先達にして先般物故された矢野徹氏の『悪夢の戦場』を思い出してしまいましたよ、わたしゃ。ちなみにパピレスなら現役
まあ、これがたとえばの話、田村正和あたりの演技で観られれば、それはそれで楽しめるだろうか。
いやドラマは苦手で、ほとんど観ないんですけどね。偶然家人が「明智小五郎 対 怪人二十面相」(2002 TBS制作)を観ていたもので。
まあ、小説読みには物足りないだろうなあ。ただ、まあ、そういう本のほうが今売れてるのは、間違いなく現実なんだし。

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『ファンタジーの歴史』(20041201)

ファンタジーの歴史リン・カーター/中村 融訳
Key library(B6判)/東京創元社 2004年11月
2625円 ISBN:4-488-01520-4
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おまけメールつきの直販予約購入で、第1弾はすでに届いてます。
キターと転がり回りたいところだがやめておく(汗。
いやはや、思わずカバーアートが見えるように飾ってしまうのであった<バカですすみません。

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2004.12.01

下見帖更新。

といっても11/21~25日です。うぬ。
既に注文かけた本は除いてあります。ここに書いちゃったのもあるしね。

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