« January 2004 | Main | March 2004 »

2004.02.27

Books_log:買い本帖2月の7

サイトに25日までの下見控帖をUP。→Books書籍流
うむう男子向けライトノベルと架空戦記はまとめて検索にしても70冊弱は多いぞ自分。
そのうち購入・注文済みは8冊(うち文庫4冊)。2冊は買い本帖2月のに入ってるとして。

『わたしのウェールズ、わたしの家』ナショナルジオグラフィック・ディレクションズ
1,800円 bk1 Amazon 楽天ブックス

『地球間ハイウェイ』ハヤカワ文庫SF
940円 bk1 Amazon 楽天ブックス

『スペシャリストの帽子』ハヤカワ文庫FT
840円 bk1 Amazon 楽天ブックス

『プラネテス公式ガイドブック』KCデラックス
 1200円(税抜) bk1 Amazon 楽天ブックス

『無口な情熱』キャラ文庫
 533円(税抜) bk1 Amazon 楽天ブックス

『特命外交官』キャラ文庫
 570円 bk1 Amazon 楽天ブックス

……こなせそうなタイトルだが。いや、購入済みに手こずりそうなのが残ってるんだな。むう。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.02.25

Books_log:買い本帖2月の6


『「おたく」の精神史』
 大塚英志 講談社現代新書/講談社
 950円(税抜)bk1 Amazon 楽天ブックス

タイトルが「おたく」になっているのは、世に言うオタク族一般をさすのでなく、著者大塚英志個人をさすからだという。
なるほど、内容的には1980年代からオタク趣味だった個人、ただし送り手の側にいた人物の自分語りとも言える。
文藝春秋社の「諸君!」への連載をもとにしているためか、関わりの薄い読者を意識しているぶん、読めば分かる感じはするし。当事者の記録として貴重なものだ。
脱構築され虚構化する肉体はあくまでも対象としての女体であって、満たされるのは常に欲望主体としての男性であり、対象化された女性は更なるストレスにさらされ、過剰適応のすえ押しつぶされる個人がいた、という言及は貴重とも思える。
しかしまあ、いかんせん遠いですな。降る雪や的感慨はもちろんとしても、暗くて深い淵があるっていうか。


『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
 ジュード・フィッシャー A4変/角川書店
 1800円(税抜)bk1 Amazon 楽天ブックス

待ちきれず原書買ったんですが、やっぱり買ってしまいました『王の帰還』ビジュアルコンパニオン。
えーと(汗 言い訳しません。


『空ノ鐘の響く惑星で』
 渡瀬 草一郎  電撃文庫/メディアワークス;角川書店〔発売〕
 570円(税抜)bk1 Amazon 楽天ブックス

たまに踏み出す男子向けライトノベル、ということで今月新刊の2巻表紙にひかれ購入した1。
この作者は初めてのファンタジー異世界剣戟もので、キャラ立ちやら描写、このジャンルでは安定した筆力のせいか、新シリーズなのに何か懐かしかったような。続きはどうしようかな。

『エイリアン・ベッドフェロウズ』
 小谷 真理 四六判/松柏社
 1900円(税抜)bk1 Amazon 楽天ブックス

やっぱり読んでおかねばと思うわけで。まだ手を着けていませんが。

『最後にして最初の人類』
 オラフ・ステープルドン 国書刊行会
 2800円(税抜)bk1 Amazon 楽天ブックス

ついに出た!んだけど、これはまだ配達待ち。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.02.24

Books_log:買い本帖2月の5

日曜、久々に大規模リアル本屋へ。

『招き猫の宮』菊地真・荒川千尋 戎光祥出版
 1800円(税抜) bk1 Amazon 楽天ブックス

招き猫研究家としても知られた著者を中心とした招き猫研究本。伝統・新作とりまぜた招き猫のさまざまはもちろん、王朝文芸まで遡り招き猫成立までの精神史が探られる。招き猫っぽい仕草の猫写真まであるところが嬉しく、探してもらって見ていたら手放しがたくなりゲット。いやはや、飲み会の帰りに本屋に寄るもんじゃない、と思いつつ、これは素面でも欲しいかな。

『星と伝説 続』野尻抱影 中公文庫 BIBLIO/中央公論新社
 895円(税抜) bk1 Amazon 楽天ブックス
 
「星の抱影」として知られる野尻抱影の星にまつわる随筆集。本文庫からは7冊目。あくなき熱情が淡々と、ときには叙情的に語られる。一気読了が惜しくなる美文である。

『ギャングスターウォーカーズ』吉川良太郎 カッパ・ノベルス/光文社
 819円(税抜) bk1 Amazon 楽天ブックス

『ペロー・ザ・キャット全仕事』の人の新刊。これは未読。

『吉永さん家(ち)のガーゴイル』田口 仙年堂 ファミ通文庫/エンターブレイン
 640円(税抜) bk1 Amazon 楽天ブックス

全選考委員絶賛!と帯にあるのは掛け値なしと秋津透さんから伺い、かつお勧めをうけて購入。
これもまだ。

以下はbk1で。

『闇のなかの赤い馬』竹本 健治 ミステリーランド/講談社
 1900円(税抜) bk1 Amazon 楽天ブックス
 
 いやまあ、単に作家買いなんですが。ミステリーランドが児童向けというので、書店にいちおう見には行って、この作家らしさはあるなと思ったのでゲット。紙のケースがきつくて困ったり。
しかし、まあ、やっぱり読者として児童書向きじゃないらしいです。

『魔法探偵社よ、永遠に!』ロバート・アスプリン ハヤカワ文庫FT/早川書房
 620円(税抜) bk1 Amazon 楽天ブックス
 
 これもいつものお楽しみ系なんですが、話忘れてました(汗
 探偵社の社長は退くけど、シリーズは続く、らしい。うむう。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Books_log:買い本帖2月の4

ええとこれは渋谷の旭屋だから先週の木曜か(汗

『三国志の英傑たち』
『運命は剣を差し出す 1』
『ハイブリッド・アーマー』
『サファイアは海の心 妖精の丘トリロジー 3』
『バルコニーから飛び降りろ! 』

2月19日の買い本5点は編集、分離。2004/10/7

| | Comments (0) | TrackBack (0)

『サファイアは海の心 妖精の丘トリロジー 3』

サファイアは海の心
『サファイアは海の心 妖精の丘トリロジー 3』 952円(税抜)
ノーラ・ロバーツ/竹生 淑子訳
扶桑社ロマンス(文庫)/扶桑社 2003年8月
bk1 Amazon 楽天ブックス

 シリーズ2作目『真珠は月の涙』が今ひとつだったので買ってなかったのだが、これもまた手に取り止まらなくなり購入。
 美のカリスマと音楽的才能に恵まれたヒロインがココロに空虚を抱える若き富豪と出会っちゃう、パターンどおりといえばそれまでなのだが、こういうのが読みたい時というのもあるものなのだ(汗)。
 舞台はアイルランドで、トリロジータイトルのとおり、人生に行き詰まりを感じているヒロインやヒーローの前に、ほんとに妖精とか幽霊が出てきちゃうのである。うむう、キャラ立ってるけど。ここまで立ってると人間ですがな。
 美しいばかりでなく何か立ち現れそうなアイルランドの風景や、片田舎の家族経営のバーの情景など、描写はさすがというか、すばらしいので、好きなシリーズなんだけど。ロマンス小説のイケる人にしかお勧めできないのは、まあ、言うまでもない(汗。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

『運命は剣を差し出す 1』

運命は剣を差し出す1
『運命は剣を差し出す 1』  900円(税抜)
駒崎 優
Cノベルズ/中央公論新社 2004年1月
bk1 Amazon 楽天ブックス

 戦乱広がる中世西欧的異世界、ちょっと行けば戦場な世界で旅人が拾ったけが人は、名うての傭兵だった。喰わんがために傭兵になり、名をあげたシア・シャリースは、当然ながらあちこちに恨みも買っている。不意の重傷で本隊と別れるはめにおちいったシャリースを助ける主人公ヴァルベイドは医者なんだけど、戦乱のなかを逃げ回ってるのは当然訳有りなんである。
 自分的には架空世界での剣戟冒険物というか、面白い話と、ほろにがいハッピーエンドのいつものお楽しみが期待できる作家さんなのだが。ここで終わるのはムゴいですよ(泣)。
 X文庫ホワイトハートでデビュー以来、ずっと活動してきた少女小説から離れた一作目でもあり、また中世の傭兵はネタ的にも面白いと思うので、続き買うの確定です。
 カバー絵の黒髪ひげ面のヴァルベイドがハセヲに見えてしかたないのは、見るほうのせいもあると思うけど。似てるよ(笑

| | Comments (0) | TrackBack (0)

『三国志の英傑たち』

三国志の英傑たち『三国志の英傑たち』 560円(税抜)
北方謙三
NHK人間講座テキスト(2004/2~2004/3、月曜放送)/日本放送出版協会
bk1 Amazon 楽天ブックス
 NHK教育だが大人の楽しみ的な人間講座のテキストなんである。
 テキストだがキタカタ節炸裂で、とりあえずキタカタ三国志好きなら買っておくべし。
 なかでもすごいのがラストである。

 ある日、読者だという女性からはがきをもらった。自分の自転車を「赤兎」と名付け、赤いマフラーをして出かけるのだという。出かける先は学校なのか、アルバイト先なのか。きっと若い女性か少女なのだろう。  呂布の魂を心に秘めた少女。「それも、いいだろう」と、ぼくは嬉しくなった。  ぼくがそこまで入れ込める人物は誰だろう。  理想を言えば、呂布の強さを持った曹操か。ただし、頭痛持ちになるのは、いやだ。

北方謙三『三国志の英傑たち』150ページ

 なるほど頭痛持ちになるのはイヤだろう。ていうか「それも、いいだろう」って何ですかセンセイ。
 いや萌えのココロをお持ちだからこそ、あそこまで呂布がかっこいい、というのは頭では理解できるんですが。
 あちこちで披露しているのでガイシュツだという人はいるかもだが。これはどこかに書き記さずにはいられませんでした。キタカタ三国志は図書館で読んだのに結局買ったし、キタカタ水滸伝だって買いつつあるし、とうとう『武王の門』も買ったワタクシはキタカタ作品ファンだと思うのですが。「それも、いいだろう」はなあ……(エンドレス)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

『ハイブリッド・アーマー』

ハイブリッド・アーマー
『ハイブリッド・アーマー』 838円(税抜)
中島 望
ハルキ・ノベルス/角川春樹事務所 2004年2月
bk1 Amazon 楽天ブックス

 キャラは立ってる。話のはこびも、なんか馴染みがいい。ちょっとウルフガイを彷彿とさせる。
 店頭で読み始めて止まらなくなった本を買うクセをなんとかしたいと思うのはこういうときである。
 ココロの準備なくメフィスト賞関連を手にとってはいけないと思った。即売り。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

『バルコニーから飛び降りろ! 』


バルコニーから飛び降りろ!

『バルコニーから飛び降りろ! 』 514円(税抜)
水無月 さらら  キャラ文庫/徳間書店 2004年1月
bk1 Amazon 楽天ブックス 
 ボーイズラブです。苦手な人は忘れてください(汗。
 ただ、ボーイズラブでも手慣れた文章で、生活感があって、辛さを抱えた大人どうしで、って話が好きな人にはおすすめ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.02.21

Books:『遺伝子の使命』創元SF文庫

ビジョルドである。デンダリイである。毎度のことで長かったけど今回『遺伝子の使命』は世界が狭くて助かった。
デビュー当時、まとめて売れた三作のひとつで、ま、ちょいとこなれてない部分はあるが、SF活劇好きならとりあえず読んでおくと吉な感じ。
ただ、自分としては作家的にも再読三読まではいかないかなあ。
中抜けを確かめなきゃいけないんだけどな。

と、これで終わってしまいそうなもんだが、ちょいとボーイズラブとかいう話も聞いたので蛇足。
なんというかまあ、長年SF読んでるとおなじみっぽい単性社会が登場するのだが。
参照としてはとりあえず『マージナル』とかね。

「へんなの。ほかの世界では、人間があふれるように生まれていて、しかも必ずしも貧乏になっていないわ」(中略)
「本当に? そんなことがありうるとは思えないけどな。いいかい、子どもを成人にまで育てる労働経費だけでも莫大なものなんだ。あなたの計算には、どこかおかしいところがあるに違いない」
 相手は薄目になり、ふいに皮肉な事実に気づいたというような表情を浮かべた。
「ああ、でもほかの世界ではその労働経費は考慮されないのよ。無料ってことになってるわ」

ロイス・マクマスター・ビジョルド『遺伝子の使命』115ページ~

そう、計算されないがゆえのシャドウ・ワークというやつだ。個体そして集団の保存に必要不可欠な労働でありながら社会的金銭的評価からは遠い。というかサービス業として外部化され収益の見込める場合を除いてそのテの評価には縁がないというべきか。
単性社会は性的に均質であるから、一方の性に生まれついた個体が生得的かつ不可避にシャドウワークを負担する、という固定観念も存在しえないのである。
つまり誰でも、自分の身の回りのことは自分でできてあたりまえ。すばらしい(笑)。

むろん性的に均質であることは、同性に対して性的な対象化が行われるわけで、それが耐え難い人はいるだろう。
同性が異性から対象化される状況によっては時として耐え難い自己の体験を鑑みれば、理解は可能だ。ていうか、禁忌が関わるぶん、もっと辛いだろうとは思う。
いっぽうで、同性にごく自然に愛着を抱く、劣情こみ、という幻想を前提にしている特定読者向けジャンルはあるわけで、その商業ベースの一方の極がボーイズラブだとは言える。
そういう意味合いからすれば、本作にも確かにボーイズラブ的な描写はあるのだが。たとえば、主人公はそのテの欲求を抱くのだが、その描写があるのは、それを受け入れられないだろう相手に知られることを恥じる場面なのである。
その成就とか具体的な細部が主目的のお楽しみ小説ではないのである。あたりまえだけど。
ちなみに言うと(バレてるとも言うが)、わたしはそういう幻想を前提に成り立っているジャンルはかなり得意……いや正直、相当に好きなのであるが。
本読みになって、ファンタジーマニアになった後にそのテの波がやってきたので、読むもの見るもの全てを腐女子読みにできるほど徹底してはいない。徹している人と話していると、時々ちゃぶだいひっくり返しそうになることがある。実際にはひっくり返し類似行為を実行に移すことなく、だまって去るだけだ。ふだんも許容可と分かっている人相手にしか話題にはしないのである。念のため。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2004.02.16

Books_log:買い本帖2月の3

いよいよ映画『王の帰還』な感じで。

『指輪物語「中つ国」のうた』J.R.R.トールキン/瀬田貞二・田中明子訳 (A5)/評論社
 \1,400 bk1 Amazon 楽天ブックス

『図説トールキンの指輪物語世界』デイヴィッド・デイ/井辻朱美訳 四六判/原書房
 \2,400 bk1 Amazon 楽天ブックス

『ふたりジャネット』テリー・ビッスン/中村 融編訳 奇想コレクション/河出書房新社
 \1900 bk1 Amazon 楽天ブックス

『キーリIV 長い夜は深淵のほとりで』壁井ユカコ/田上俊介 電撃文庫/メディアワークス;角川書店〔発売〕
 \570 bk1 Amazon 楽天ブックス

| | Comments (16) | TrackBack (0)

2004.02.10

Book_log:買い本帖2月の2

というわけで買った本の記録。風邪ぶりかえし気味なのでオンラインショップから。

『不夜城のリリム』 ココロ直/相模あや コバルト文庫/集英社
bk1 Amazon 楽天ブックス

『花咲かす君』 山本 瑶/たむら純子 コバルト文庫/集英社
bk1 Amazon 楽天ブックス

『フラクタル・チャイルド 女神の歯車』 竹岡葉月/オノデラ佐知 コバルト文庫/集英社
bk1 Amazon 楽天ブックス

『緑のアルダ 虹の白夜』 榎木洋子/唯月一 コバルト文庫/集英社
bk1 Amazon 楽天ブックス

『天空(そら)の刻印 下』 朝香 祥 パレット文庫/小学館
bk1 Amazon 楽天ブックス

『花嫁の立つ場所』 駒崎優/岩崎美奈子 講談社X文庫講談社
bk1 Amazon 楽天ブックス

『桜行道』 佐島 ユウヤ(イラストも) 講談社X文庫講談社
bk1 Amazon 楽天ブックス

『東京古き良き西洋館へ』  淡交社
bk1 Amazon 楽天ブックス

『夢泥棒』 赤瀬川 原平 新風舎文庫/新風舎
bk1 Amazon 楽天ブックス

さらにマイカル下の書店で、先行公開の日に、MOEの『王の帰還』特集と一緒に。キャンペーン応募券が欲しかったんだよ……ていうか中抜けは買わないと読み進めませんよ自分。


『キーリ〈2〉砂の上の白い航跡』 壁井ユカコ/田上俊介 電撃文庫/メディアワークス;角川書店〔発売〕
bk1 Amazon 楽天ブックス

あと、まあ、古本とか。

『少年陰陽師 真紅の空を翔けあがれ』 結城光流/あさぎ桜 ビーンズ文庫/角川書店
bk1 Amazon 楽天ブックス

『ARIEL 20』 笹本 祐一/鈴木雅久 ソノラマ文庫/朝日ソノラマ
bk1 Amazon 楽天ブックス

いやはや。しばらく買った本を読め強化週間です。
Excelで作っておいたデータが1マスずつズれているのに気づかず、しばらくリンクむちゃくちゃな状態でしたが直しました。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.02.09

Book_log:SF@国書刊行会

たぶん初訳だと思うのだがステープルドンの人類史SF『最後にして最初の人類』が今月出るらしい。
まだオンライン書店でヒットしないのだけど。
今年4月から〈スタニスワフ・レム・コレクション〉〈国書刊行会SF 未来の文学〉と刊行が始まる国書刊行会編集子によれば「あられもなくSF」だそうだが、いやあられもなくと言われてもなあ(笑。
なんにしろジーン・ウルフの新刊が出るのはよろこばしい。うむ。
以下は国書刊行会サイトより。↑の『最後にして……』は「これから出る本」にある。

〈スタニスワフ・レム・コレクション〉(全6)
『ソラリス』4月予定
『フィアスコ(大失敗)』
『天の声・枯草熱』
『変身病棟・挑発』
『短篇ベスト10』
『高い城・文学評論』
他既刊より
『虚数』
『完全な真空』
〈国書刊行会SF 未来の文学〉
ジーン・ウルフ『ケルベロス第五の首』柳下毅一郎訳 4月予定
イアン・ワトソン『エンベディング』山形浩生訳
シオドア・スタージョン『ヴィーナス・プラスX』大久保譲訳
トマス・ディッシュ『ベスト・オブ・ディッシュ』若島正編
R・A・ラファティ『宇宙舟歌』柳下毅一郎訳

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2004.02.05

『指輪物語「中つ国」のうた』


出るらしいと去年の秋くらいから騒いでいた Poems from the "Lord of the Rings" 邦訳がついに出る。
ちゃんとアラン・リーの絵も入る。うれしい。
2/12発売だそうなので、まだオンライン書店でも予約段階だけど、大阪屋に週明け入荷らしいので、東京の大書店にもそんな感じで出回ると思われる。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Book_log:買い本チェック2-1

というわけで(どういうわけだか)昨日までの買い本チェックリストを作ってみる。
ポイント付加のプログラムに参加してるので自分の買い物用ページともいうが。
覗いてみたいひとはBooks書籍流、新刊ページにどうぞ(笑
データソースはbk1のメルマガ、新着ページ。初回ぶんはもう注文済みだったり。
ライトノベルは実にシリーズものばかりなので、版元サイトに行かなくても作家別シリーズ別にさかのぼれるよう分岐を作りたいなあ、と思ったことでした。

| | Comments (9) | TrackBack (0)

Books:『スターメイカー』復刊

『スターメイカー』が復刊された。ステープルドンだ。
1990年に初訳が出たときに既に代表作と言われて久しかったが、また久しく幻の名作であった。
SFとは Speculative Fiction の略だとも言われるが、なるほど、このジャンルでしかなしえない外挿的思考実験の成果としての作品もありなわけで。それもまた真と思わせるのが『スターメイカー』なのだ。
もちろん感情移入できる登場人物が出てきて胸を打たれる人間ドラマがある小説として面白いようには書かれていない。ワタクシなどには相当な難物であったのだが(汗。
初版のクラテール叢書版と同じ版元だし重版ていうのかもだが、装丁はかなり違うようだ。
版が改まっているかは版元サイトを見ても定かではないので、また見に行かなくては。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2004.02.04

Books:『魔法使いとリリス』 

『魔法使いとリリス』 4150203512 Amazon | bk1 | 楽天
 シャロン・シン/中野善夫訳
 ハヤカワ文庫FT〈プラチナ・ファンタジイ〉

この本のタイトル、特に名前に、思うところのある人は多いだろう。
ただ、まあ、知らない人は検索などしないまま読みはじめるのをお勧めしておく。知らぬがゆえの新鮮さ、驚きをみすみす無駄にしてはなるまい。
さて、主人公は魔法使いの弟子にして、ごく平凡な青年である。
いや相反する表現なのは分かっている。魔法使いに認められるほどの才の持ち主が凡庸でありえようか。
おのれの能力と才覚にとどまらず、人としてのつきあいかたや、他人に及ぼす魅力にまで自信を持っていて、なにによらず肯定的で、と書き出してみると、大いに非凡かつ理想的人物像であるわけだが。
しかしこれは魔法使いの弟子として、というよりは、尋常の人間の理想像であろう。これもまた、後から効いてくるのだが、それはさておき。
偉大な師匠から唯一伝授してもらえなかった変化(へんげ)のわざを求めて、青年が紹介状を手に新たな師匠のもとを訪れるところから物語は始まる。
村人に忌避される魔法遣いの棲む人里離れた館で、青年は予期せざるもの――その妻、リリスと出会う。
リリスも、ふたりの召使いも、館のものたちはなにもかもが異質だ。魔法使いにまつわるすべてはかくあるべきとも言えるのだが、魔法使いそのものの異質さとも違う。その差異があまりに根深いので、世の常の人々にたち混じり、なじんでいくことができないのだ。
そこに、青年はひきつけられる。
屋敷うち、村で、貴族の館で、徐々に明らかにされる真相は、一歩引いて考えればいかにもと思わせる。ただ、異質なものたちのいたましさ、詩人の魂ゆえに異質と分かっていながら惹かれる切なさに、胸を打たれる。

「でも、オーブリイ。それはわたしがなりたいものじゃないの。(中略)
 あなたのことは愛しているけれど、その愛では足りないのよ」

『魔法使いとリリス』274p

そう、リリスはリリスである。いや、ほかのなんびとも、あばら骨の持ち主のために作られたイヴたりえないはずなのだ。
いかなる力を魔法使いが振るおうとも。

いささかならず苦い共感と理解が、幕切れを潔くも清々しくしている。なぜに最初の師匠は自ら教えることなく別に師匠を選んだか、何を会得させたかったのか、その疑問もまた、落ち着きどころを自ずから見いだす気がする。

異世界好きはとりあえず読んどけ的な佳品。村をよぎり館に淀み、森を抜けていく風を直感的に把握できたらどんなものなのか知りたいと願ったことがあるならば、作品世界の語られかた、また訳文の明澄さに助けられて、答えを見いだせることだろう。
魔法と世界のありかたは相当に直感的なので、設定マニアには物足りないかもしれない。

ネタもののロマンスとしては、ヒロインの身の置き所のなさが自分的に大ヒット。
じつに『銀色の恋人』以来かもしれない。

本邦初訳のはずなのだが貴族の館の描写など不思議と馴染みぶかく感じるのは、作家が好きだという十九世紀の小説のせいだろう。ここしばらく読み散らかした歴史物のハーレクインロマンスには、その時代を題材にしたものがたくさんあるし。
本書の主軸のひとつはロマンスなのだが、もちろん結末は上記の台詞から予想されるごとくハーレクイン的ではない。ただロマンスは恋愛物というほかに、物語(の原型)という意味も持つはずで、読み手や聞き手が何を期待するかによって、語り継がれ読み継がれるうちに変形していくものなのだ。本書のエピローグでは、端的に表現されていることだが。
むろんハーレクインの読み手にしても、言い分はある。そんなことは承知の上で、読了の余韻の間だけ、おのれの望む結末のもたらす調和と達成感に浸りたいのだと、それでこそ読書が楽しみになるのだと。
ちなみにハーレクインにもいろいろある。それが人気の根強さの一因だと思うのだが、たとえば懇願されたヒロインが愛ゆえにマイナスの選択をして幸せになる結末も有りなのだ。人間関係に終わりはないから、物語としてはひとまず幸せで終わらなくちゃいけないんだ、と割り切ろうとしても、とてもハッピーエンドとは思えないんだけどね……。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

風呂読書の密かな楽しみ(w

風呂につかり、のんびり本を読む。こたえられないものがある。興が乗ると朗読してみたり。
しかしゆっくり入浴して暖まるのがよくないこともある。身体のどこかが炎症を起こしているときだ。
風邪のときは喉がつらくなる。治っても咳が出やすいと用心深くなってしまう。
まあ、そこは加減しだいかと、久々に読書長風呂をきめこんで、一冊読了してみる。
拙宅の風呂蓋は巻いておさめるタイプなので、良い加減に折り曲げて乾いた面を出し、置いた本は乾いたタオルで適当に覆ったり、濡れ手は拭いたり。もともと本の状態に関してあまり神経使わないほうなので(自分の本に限る(汗))湯気が当たってふやける程度は気にしていないのであった。
しかしずっと本を持ったまま、というのも案外、肩の凝るものである。
風呂読書用の書見台なんかあるのかな、と検索すると、あるんだなこれが(汗。
王様のアイディアのは実用品だ。デザイン的にはe-showerのかなあ。
しかしはたして文庫は立つのか? ていうか、巻を置くあたわざる面白さでないと風呂から出るのも忘れて読了、なんてことはないので、そもそも立てておく機能は自分的には必要ないかもしれぬ。
料理とか手芸とか、見ながら両手で作業しなきゃいけない時以外は、だが。

| | Comments (2) | TrackBack (2)

2004.02.03

Book_log:買い本帖2月の1

久々にリアル古本屋、さらに本屋に行く。大枚持って出かけると危険なのは言うまでも無い(汗
さらに古本屋は月末までハードカバーどれでも500円だったのであった。愚かなり>自分。

古本
『アンバーの九王子』ロジャー・ゼラズニイ/岡部宏之 ハヤカワ文庫SF
 415010316X
 ※いわゆる入手困難本。1986年の五刷でした。
  いや、父の形見の古い本がどこかにあるはずなんですが。100円の誘惑に勝てず。

『ダークエルフ物語(3) 新天地、フォーゴトン・レルム』R.A.サルパトーレ/笠井道子訳;安田均監修
 475771517X アスキー/エンターブレイン
 ※これもまけました。がくり。ドリッズド好きなんだもの。

『修道士ミケランジェロとシスティーナの闇』青木昭 482039777X 日本テレビ
 ※人文書系あやしい本みたいな装丁に釣られて購入。
  実はシスティナ礼拝堂の天井画修復の記録を手がけたテレビプロデューサーの随想というか日々の記録で、一般読者向けまとめものとしてはいいかも。あやしくはないです。残念。

『指輪物語1 旅の仲間 上』 4566023540
『指輪物語2 旅の仲間 下』 4566023559
『指輪物語3 二つの塔 上』 4566023567
 J.R.R.トールキン/瀬田貞二;田中明子訳  評論社
 ※まけまくり。いいわけしません。はい。

新刊
『ペイチェック』 4150114684
 フィリップ・K・ディック/浅倉久志ほか訳  ハヤカワ文庫SF
『天文台日記』 4122043182
 石田五郎  中公文庫BIBLIO
 ※自分としてはこの文庫で野尻抱影の本と星つながりのつもり。
  これはまあ、ぼちぼち。

| | Comments (4) | TrackBack (0)

Books:『宿命の囁き』

『宿命の囁き ヴァルデマールの風第1部』(2分冊) 4488577067 4488577075
 マーセデス・ラッキー/山口 緑訳  創元推理文庫F
マーセデス・ラッキーの『女神の誓い』から続く、女剣士と女魔法遣いもの異世界シリーズ最新刊。
最初に邦訳されたのは今はなき社会思想社の『女王の矢』で、今回主人公のエルスペスはまだ頑是無い少女であった。うむ、思えば遠くに来たもんだ的感興にとらわれるのだが、それはさておき。
ついにヴァルデマール王国の守護の障壁が破られて、狙われた王女エルスペスは自ら魔法使いの助力を求めにシン=エイ=インのもとへ旅立つ。
並行して展開するのはク=シェイイナ――精神のつながりを含む誓いを〈絆の鳥〉と結ぶ謎めいた種族の棲む森の、危機のありさまである。
双方に共通する「仕向けられた感覚」(ないしは痕跡)の正体が徐々に見定められていく過程はなかなかドラマチックだ。セレネイ、ケロウィンやタリア、〈もとめ〉と、おなじみの登場人物?のやりとりにもラッキーらしいユーモアがある。
ただ、わたしはいまひとつノリきれなかったのだ。残念。
タルマやタリアのようなタイプの主人公に似合う話が好きで、つい期待してしまう、というだけのことかもしれないが。いや、ある程度割り切ったところがないと大人はやっていけないと思うけどさ。そういうとき、やりきれなさや切なさがあってほしいわけで。人物描写が一面的だったりドライだったりなせいもあるだろうけど、割り切りきった部分が目についてしまうと感情移入とか肩入れは辛いものがある。
や、たしかにアホかいなと思う瞬間はあるけどさ。スキッフにそこまでするか的な(ネタバレぎりぎり)。
とりあえず、続きは買うでしょう。

しかし昨年11月の新刊だが入手できたのは12月19日付の第2版。出足は良かったと思われる。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.02.02

Book_log:買い本帖200401末

楽天ブックスから月末に買い漏らしチェックぶんが届く。
買った本を読め状態だが、まず中抜けがないか確認しなくては。
■C・novels fantasia
『黎明の双星(3)』
■ハヤカワ文庫FT
『夢の灯りがささやくとき(上)』 『夢の灯りがささやくとき(下)』
 ※〈シャーリアの魔女〉第2部。
『魔法使いとリリス』
『魔都の聖戦(4)永遠の絆』
 ※第3部完結編。通巻だと16冊め。
『塵クジラの海』
■ハヤカワ文庫SF
『星海の楽園(上)』 『星海の楽園(下)』
 ※『知性化戦争』続編の第3部。
『シャドウ・オブ・ヘゲモン(上)』 『シャドウ・オブ・ヘゲモン(下)』
 ※『エンダーズシャドウ』の続き。
創元SF文庫
『遺伝子の使命』
創元推理文庫
『宿命の囁き(上)ヴァルデマールの風 第1部』 『宿命の囁き(下)ヴァルデマールの風 第1部』
 ※『女神の誓い』のシリーズで、これで五巻7冊め。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« January 2004 | Main | March 2004 »